子どもの「おつかい」が日常風景から姿を消しつつある。厚生労働省の調査を見てみると、お手伝いの中に占めるおつかいの割合はここ10年で減少。初めてのおつかいに挑戦する子どもの奮闘を追ったテレビ番組は、お茶の間の共感を呼び、記者もハラハラドキドキしながら様子を見守った記憶があるが、ふと気付くと身近で子どもがおつかいをしている光景は見掛けなくなった。理由を探るため、子育て世帯に話を聞いてみた。(時事ドットコム編集部 川村碧) 【ひと目で分かる】おつかいの今 ◇頼むのに「勇気」必要 3月上旬の週末、親子連れでにぎわう東京ドーム近辺や公園を訪れた。40代主婦の9歳の娘は、おつかいに行ったことがないという。「交通量の多さや治安の悪化が心配で、なかなか踏み切れない」と話す。行かせたいかと聞いてみると、「やった方が良いと思う。例えば、しょうゆを買ってくるにしても、メーカーや種類がいろいろあり、どれを選ぶか自