ポストメディア都市と情動資本主義の回路 ──YouTuber、「恋するフォーチュンクッキー」、Pokémon GO 今年の初夏の頃、JR大阪駅付近の地下街でYouTubeが大規模な街頭広告キャンペーンを打っているのを見て、なにやらもやもやした複雑な気分になった。件の広告は、「好きなことで、生きていく」というキャッチフレーズでYouTubeが2014年から展開しているプロモーションの一環であり、いわゆるYouTuberが一組と二人取り上げられている。学ラン姿で歴史ネタのダンスを披露する男性二人組(エグスプロージョン)、自分の顔を実験台にしてメイクアップの技を披露する看護師の女性(関根りさ)、洋楽の日本語カバー動画でブレイクしてメジャーデビューした女性歌手(MACO)。私はこの広告を目にするまで彼らのうちの誰も知らなかったが、それぞれ数十万規模のチャンネル登録者数を持つ人気YouTuberであ