起訴状などによると、トランプ氏は初当選した2016年大統領選直前の10月下旬、不倫スキャンダルをもみ消すため、当時の顧問弁護士マイケル・コーエン氏(57)を通じて元ポルノ女優ストーミー・ダニエルズ氏(45)に口止め料13万ドル(約2000万円)を支払った。その後、親族企業「トランプ・オーガニゼーション」を通じてコーエン氏に小切手で弁済した際、会社の帳簿などの業務記録に「弁護士費用」と偽って記載し、会計処理した。 コーエン氏に金が支払われたという事実に争いはなく、主要な争点はトランプ氏側が業務記録への記載内容を偽ったのかや、トランプ氏が不正な会計処理にどこまで関与したかだった。 検察側は、トランプ氏が大統領選で不利になる情報を有権者に隠すために、情報を握りつぶす「キャッチ・アンド・キル」と呼ばれる隠蔽(いんぺい)工作を画策したと主張した。コーエン氏は公判で、立て替えはトランプ氏の「指示」だっ