福岡県那珂川市(人口約5万人)にある私立福岡女子商業高校が今、教育界で大きな話題になっている。2年前に赴任した国語科教員によって前年度は0人だった国公立大学合格者が一気に20人になったのだ。なぜ、そんなミラクルを起こせたのか。その立役者の教員で、30歳の若さで校長に就任した柴山翔太さん(現在31歳)が『プレジデントFamily』編集部の取材に答えた――(前編/全2回)。 スゴイ合格実績はたった半年の講座にあり ――福岡女子商業に赴任したのは、いつ頃ですか? 2020年4月です。女子の商業科がメインの学校で、しかも私立ということで、定員割れが続いている状況でした。例年の卒業生の進学先は、専門学校・短大が約4割、就職が約4割。四大に進学する子はほんの一握りで、国公立の四年制大学に進学する子はいませんでした。私は大学進学率を上げるというミッションで、この学校に来ました(前任校は兵庫県の私立神戸星