タグ

時事ネタ創作に関するdaydollarbotchのブックマーク (9)

  • 小説・間違わなくても

    「命には優劣がある」 「僕からすればホームレスが死んでしまっても構わない」 「ホームレスは邪魔だし、臭いしさ」 私は動画配信者である。 私がそう配信してから、世界は面白いほど反応を見せた。 「自分がいつホームレスになるかもしれないのだから、そんなことを言うべきではない」 ──はぁ。 「命は平等に尊いもの。価値があるかどうかで決めることではない」 ──そうかい。 「人間は弱い者を守り、人権を、法律を、福祉を発展させることで繁栄する生存戦略を選んだのだから、見当違い」 ──ふぅん。 しかし。 あなたがいつか上司になるかもしれないのに、上司の陰口を言ったことはないのか? クレーム電話の陰口は? お役所の受付の陰口は? あなたがいつか誰かにとっての陰口の対象になるのなら、陰口をしないのか? 命の価値が同じなら、自分の愛娘と無縁のホームレスも同じ価値か? どちらかしか救えないのなら、娘が助かって欲し

    小説・間違わなくても
  • [増田アース]

    はるか未来。 増田アースに宇宙人考古学者の一団が降り立った。 彼らは海沿いにしてはクソ暑い地域で発掘調査を試みた。 彼らは発見する。 出土する金製品の多くに同じ歯型が付けられていることを! 宇宙人考古学者の仮説では、この歯型は金細工職人のものであり 完成の印に製品に噛み付いたものであると考えられた。 しかし、金製品の成分組成に非常に幅があること、中には単なる金メッキ製品にまで 歯型がついていることから、その仮説は修正を余儀なくされた。 そのうえ、他の地域には同じ風習はないようなのである。 「もしかして、ここには他の人間が止められない金噛みつき魔みたいな権力者がいたんじゃないか?」 「ハハハ、何たわけたこと抜かしとるだぎゃー!」

    [増田アース]
    daydollarbotch
    daydollarbotch 2021/08/09
    なごやかなエピソード
  • 庭でキャンプしたら、家族が溶けた。

    うちの男どもはみんなキャンプバカで、私が小さい頃から、兄ちゃんもお父さんもおじいちゃんも、しょっちゅう仲間たちとキャンプ場に数日籠もっては、別人かってくらい日焼けして帰ってきていた。 お父さんの取引先?が持ってる山奥の豪華な別荘地に泊まる年とかもあって、 あとで写真とか動画を見せてもらうと、めっちゃ綺麗なコテージ。テントもピカピカしてて、楽しそうな雰囲気ではあるのだけど、 「じゃあメグも来るか?」と言われると、酒飲んで騒いだり、踊ったり、時には号泣するようなノリにはついていけないかな…と思ってしまう。 今は部屋で絵を描いてる方が楽しいし、私だって子供なりに友達付き合いとかあるし。 コロナになってすぐ、おじいちゃんがゲーセンで感染して入院してからも、残った二人はキャンプ活動を続けていた。 お母さんは心配そうにしてたんだけど、5月のある日、仕事から帰ってきたお父さんが嬉しそうに「今年はうちの庭

    庭でキャンプしたら、家族が溶けた。
  • 概念

    女王様と待ち合わせをする。 プレイではない。普通に事をしてお酒を飲む。 店から出ると女王様は言う。 「じゃあ、ATMに行こうか」 うなずき、ふたりで近くの銀行へと向かう。 股間が甘美に疼く。陰茎が隆起してくるのがわかる。 深夜近く。 ずらりと並んだ人気のない銀行のATMの前に女王様とふたり並んで立つ。 女王様から促され、僕はキャッシュカードを財布から取り出し、ATMに挿入する。ここから先、タッチパネルに触れるのは女王様の指だ。 女王様は『お引き出し』のボタンを選択する。 この段階ですでに僕の陰茎はガチガチに勃起している。 ATMの画面は暗証番号の入力を要求してくる。 女王様の指がタッチパネルの上を滑り、迷いなく4桁の暗証番号を入力していく。それを眺めながら僕は、亀頭の先からカウパーがにじみ出てくるのを感じている。 女王様に暗証番号を教えたのは僕自身だ。 先週、プレイの前に現金を下ろすため

    概念
    daydollarbotch
    daydollarbotch 2021/05/26
    身体はホテるが残高減るっす、みたいなオチではなかった/以前から増田でもチラホラ話には https://anond.hatelabo.jp/20181029112300 https://anond.hatelabo.jp/20190618144115 https://anond.hatelabo.jp/20210324132531
  • 恩師の下着に感謝

    中学時代、下着の校則違反を数えて、体育祭の得点から減点するという「伝統」があった。 当時は管理教育の全盛期。 下着だけでも色・形状などが細かく校則で指定されていた。 悪質なのは、それを生徒同士で監視するシステムになっていたこと。 違反者は教師にチクられ、その分がのちに体育祭の持ち点から減点されるという決まりなのだ。 赤組・白組それぞれの減点数は日々校内で告知され、連帯責任を煽る構造ができあがっていた。 もちろん、これに反抗する生徒は多かった。 二年生のあるとき、体育祭の出し物を決める学級会のなかで、この制度はおかしいという話になったことがある。 「生徒だけ監視されるなんて、不公平です!」 立ち上がって先生に抗議したのは、ボス格の女子だった。 やがて「そうだ、そうだ」という声が教室のあちこちから起こる。 私たちの担任はといえば、まだ若い女性教師だった。 いま思えば、先生自身もこの制度はおかし

    恩師の下着に感謝
  • 『えんとつ町のプぺル(1984年公開版)』

    久々の休日、ふと思い立ってTSUTAYAで映画を借りることにした 作品は、リマスター前の『えんとつ町のプペル』。最近リメイク版が公開されたらしいが、そちらはまだ見ていない。 ただ、ネット上の口コミを見る限り、今後も見ることはないだろう。 私にとってのプペルは、1984年に地元の映画館で見た、あのプペルで完成されているからだ。 『えんとつ町のプペル』はその表題の通り、1960年代の公害・大気汚染をテーマに描いた風刺作品だ。 主人公の風太(ふうた・通称「プー」)は三重県に住む高校生。 中学までは野球部のエースとして活躍していたが、練習試合中に激しい喘息症状を発症。 四日市ぜんそくの罹患者となり、甲子園への夢を絶たれることとなる。 無気力となり、私生活や授業でもぼんやりしがちな風太を心配し、同級生も励ましてくれるが、効果はなし。 立ち並ぶ煙突からたなびく煙、紫雲の空。その下で生活しているため、激

    『えんとつ町のプぺル(1984年公開版)』
  • タワマン・スカベンジャー

    不妊治療のため仕事を辞めさせられた増田は、「生産性がないものにお金を出せない」と主張する夫から経済的DVをうけている。独身時代の貯金の大半は共同出資のタワマンの頭金に消え、残りの残高とともに、増田の物欲も枯渇していった。 ご近所づきあいが一切ない新築入居のタワマン社会には、この状況を相談できる知り合いができにくい。同じフロアの8部屋のうち、顔を知っている人はひとりもいない。 ある日、同じフロア共用の24時間対応ダストステーションに、ゴルフバックが3つ、中身ごとおかれていた。「*粗大ごみです ごみ料金シールを貼って出してください(3Fのサンクスに売っています)」と赤字で書かれた紙が貼ってあった。その状態が、3日も続いた。増田はゴミ清掃スタッフに同情し、逡巡した。その粗大ごみを一度家に持ち帰ることにした。夫は毎週末に1週間分のレシートを照会して、1円も使途不明金がないことを確認する人だ。かわり

    タワマン・スカベンジャー
  • 毎日滅亡する足立区さん。

    あのときから足立区は毎日滅亡している。 足立区で同性愛者同士が接触すると対消滅(アナイアレイション)が起こるようになった。それでどうなるかというと、水素爆弾10発分(広島に落ちた原子爆弾で計算すると6600発分)の爆発が生じ、衝撃波は地球を三十周する。 そんな威力なら足立区どころか日そのものが危ないのではないか、と思われそうだが、そのとおりである。足立区が滅びるついでに日も滅んでいる。しかし日など足立区の付属物にすぎないので、ここでは論じない。 われわれにとって重要なのは、足立区だけだ。 なぜなら足立区の対消滅は真実の愛の証だからだ。 対消滅はある物質と完璧に対応する反物質のあいだでしか起こらない。 アリストパネスが語ったところによれば、人間はもともと頭が二つで手足が四ずつの生物であったが、その欠けるところない有能さを恐れた神々から真っ二つに割られ、今のわれわれのような頭がひとつで

    毎日滅亡する足立区さん。
    daydollarbotch
    daydollarbotch 2020/10/08
    足立区に到達する前に、他人のマッチングの衝撃波で逝く可能性が高そうだが、それでも人々は足立区を目指すんだろうな
  • 消費税2045

    2045年、日。 1989年に導入され、2019年に軽減税率を取り入れた消費税は、その後奢侈税やガソリン税などを取り込み続け、巨大で複雑怪奇なシステムと化していた。軽減税率があり、世帯収入による免除措置があり、激変緩和措置があり、その例外があり、さらにその例外があった。あるフードコートは近隣の小学校からちょうど300mの距離にあったため、小学校に近い東側でべるか遠い西側でべるかで税率が変わった。ある喫茶店では時間帯とテーブルによって同じコーヒーの税率が24段階に変わることが分かった。もはや正しい税率は誰にも分からなかった。国税庁や税務署の問い合わせ窓口はパンクしていた。新商品のメロンパンの税率について確認するため24時間ぶっ続けで電話を耳に押し当てていたパン屋の店主が倒れて入院した。人々は皆疲れ果てていた。 世論は財務省を容赦なしに糾弾し、政治家も財務省さえ叩けば国民の受けが取れると

    消費税2045
  • 1