【ベルリン=三好範英】ドイツ・フランクフルト国際空港の税関で高額のバイオリンの押収が続いていることについて、同空港税関広報官は4日、「430ユーロ(約4万4000円)以上の価値のある物品をEU域外から持ち込む場合は申告が必要。実際、楽器でない高額な物品もしばしば押収されている」と述べ、楽器に的を絞った摘発でないことを強調した。 フランクフルト空港は、欧州大陸部では最大規模の国際空港で、欧州各国の便をつなぐハブ空港の役割を果たしている。出入国審査を免除するシェンゲン条約に基づき、人の移動の自由が保障された地域が広がるにつれて、「いったん域内に入ったら物品も欧州内をほぼ自由に運搬できる。『最後の関門』としての税関の対策も強化されている。職員の意識も高い」(外交筋)という。 その一方で、別の外交筋は「独税関当局には、古い楽器は(売買目的の)骨董(こっとう)品という意識が強い。高額物品を使ってのマ