100kg超級出場の上川大樹が2回戦で敗れ、男子柔道は五輪で初めて金メダルなしという結果に終わった ロンドン五輪で、金メダルが松本薫(女子57キロ級)の1個にとどまり、男子は史上初めて金メダル「ゼロ」という惨敗を喫した日本柔道。柔道の母国としての威信を失った最大の要因は、強化体制の不備および世界の柔道への対策が不徹底だった点に尽きるだろう。 北京五輪後、男子の監督には篠原信一氏が、女子の監督には園田隆二氏が就任した。それまでの代表コーチ陣は、ふたつないしひとつの階級を担当する形をとっていたが、ふたりの監督就任を機に担当制を廃止し、コーチの数も5人から3人に減らした。 北京以前は、担当コーチと選手は二人三脚で該当階級の海外選手を研究し、対策を練っていた。ところが現体制ではコーチ陣が全階級を担当するため、個別の対策がどうしても不十分となってしまう。また、ひたすら走り込みと、乱取りの数をこなすよ
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