現代思想に関するmthrsskのブックマーク (52)

  • 「なにとぞ執行猶予を」被害女性は耳と鼻から出血…再犯のDV男をぬか喜びさせない名物裁判官が放った“衝撃の一言” | 文春オンライン

    刑事事件の裁判傍聴歴19年というライターの高橋ユキさんは、かつて気になる裁判官や検察官の法廷を一日中傍聴するようなこともあったという。歴代でもっとも印象に残っているという大阪地裁の“ある裁判官”について綴った、「現代思想」(2023年8月号)への寄稿「『無名』の裁き その隙間で見るもの」の一部を抜粋して掲載する。 ◆ ◆ ◆ 刑事裁判の傍聴を始めて19年目 刑事裁判の傍聴を始めて19年目になる。傍聴マニアがこうじて、ライターになった。現在私は、主にウェブメディアで事件や刑事裁判の記事を書いているが、取材でなくとも、時間があれば裁判所で傍聴し、顔見知りと意見交換したりする。つまり今でも傍聴マニアである。 私が主に傍聴するものは殺人等の凶悪事件であり、これは現在、裁判員裁判対象事件となっている。裁判員裁判では多くが短期間の集中審理。朝の10時から休廷を挟みながら夕方まで、というスケジュールで1

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    mthrssk 2023/08/24
    小見出しがついただけで文春ぽくなるのすごい
  • 宮台真司とは何者か?|中森明夫

    2022年11月29日、宮台真司氏が暴漢に襲われた。彼が教授を務める東京都立大学のキャンパス内で何者かに背後から頭を殴られ、刃物で首や背中や腕などを斬られて、救急搬送された。犯人の男は逃走し、警察が行方を追っている。そのニュースは大きな衝撃をもたらした。 宮台氏は、30年来の私の友人である。愕然とした。身が震え、その夜は眠れなかった。 宮台氏は重傷だが、命は助かった。数時間もの大手術を受け、何十針も縫ったという。心配でたまらない。どんな痛い、辛い、恐ろしい思いをしているだろう……。 12月3日、お昼のこと。突如、宮台さんからメールが届いた。えっ! 目を疑った。襲われてまだ4日だ。全治1か月の重傷で入院しているはずなのに……。 実は、今回の事件の前に宮台さんにメールを送っていた。2023年2月に私の新著が出る。寺山修司が今も生きていて、80歳代半ばで、アイドルグループをプロデュースする。その

    宮台真司とは何者か?|中森明夫
  • 「今ここ」に無理に適応しなくていいということを知るために人文知やサブカルはある - あままこのブログ

    note.com plagmaticjam.hatenablog.com 人がどういう風に学問や思想を学んできたかということを読むのは好きなので、1000円払って白饅頭氏の記事を読み、その後plagmaticjam氏の記事を読みました。 白饅頭氏の記事の要約 まず、白饅頭氏の記事を要約すると次のような内容になります。 最近、経営者やそれなりの役職に就いている人と話すことが多いのだが、彼らは異口同音に「昔は自分もリベラル派に親しみがあったが、今はそうではない」と言う 有名な哲学者である東浩紀氏も同じように言う 社会的責任を持つと、リベラル派の言説というのは、現実から遊離した物に感じるのだ 「自分で金を稼ぎ、社員をわせ、顧客に価値を感じてもらう」という、俗世シャバの泥臭い営みのしんどさと尊さを知った東浩紀さんが、公金をジャブジャブつぎ込まれ、なおかつ子ども(の親)からの高い学費を受け取りなが

    「今ここ」に無理に適応しなくていいということを知るために人文知やサブカルはある - あままこのブログ
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    mthrssk 2022/04/11
    “自分の日常における感覚を信じる人々が、なぜそのようなカルト宗教や新保守主義運動にのめり込んでいったは、1990年代から2000年代の社会学や現代思想における大問題”
  • 『現代思想』誌「進化論の現在」は看板倒れ - まとまり日記

    『現代思想』誌2021年10月号は「現代思想 2021年10月号 特集=進化論の現在 ―ポスト・ヒューマン時代の人類と地球の未来―」と題された特集だった。わたしはこの特集全体の企画意図に問題があると考えるので、手短に述べたい。 わたしの不満は一言で言うと「この号の中身は『進化論の現在』という題名と釣り合っていない、とくにこの題名で生物学の哲学の成果をほぼ無視するのは問題ではないか」ということだ。 まず前半からいこう。哲学・思想系の雑誌が「進化論の現在」という特集を組むときにどういうことを扱うべきか。もちろん決まったルールがあるわけではないが、次のようなトピックが扱われると考えるのが自然だろう: 進化論(進化生物学)の研究の現状 進化論の種々の側面についての哲学的論争の現状(たとえばやや古い話だがここで触れられているような議論) 進化論からの哲学研究へのインプリケーション(たとえば意識の進化

    『現代思想』誌「進化論の現在」は看板倒れ - まとまり日記
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    mthrssk 2021/10/20
    “編集部が「進化論の現在」が何を意味するかをこの分野の哲学的・思想的地図に位置づけないままに、この号を編集した”
  • 雑誌、書籍、文庫、そして社長 筑摩書房・喜入冬子社長 - The Bunka News デジタル

    筑摩書房の社長に就任した喜入冬子氏は、雑誌『現代思想』『クロワッサン』『鳩よ!』、そして単行、文庫と常に新しいことに挑戦してきた。「青天の霹靂だった」という社長就任も初めての経験。心境を聞いた。 喜入社長は東京の小金井市に生まれ、都立国立高校(国立市)から国際基督教大学(三鷹市)と武蔵野で育った。父親が光文社の編集者、母親は図書館員という環境もあり、大学卒業の頃は、「女性誌を作りたい」と出版社を志望した。 『現代思想』副編集長からマガジンハウスに転身 男女雇用均衡法成立前夜、林真理子が初の単行『ルンルンを買っておうちに帰ろう』を刊行し、女性と職業がテーマだった。そうした潮流の最先端に雑誌があった。 しかし、女性誌を出していない朝日出版社に入社。配属された一般書編集部の責任者は『エピステーメ』を創刊し、後に哲学書房を設立する中野幹隆氏。1年半という短い期間だったが、第2期の『エピステーメ

    雑誌、書籍、文庫、そして社長 筑摩書房・喜入冬子社長 - The Bunka News デジタル
  • How

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    mthrssk 2021/09/16
    “How "Not" to Become a Dominant French Sociologist: Bourdieu in Italy, 1966-2009”
  • 韓国現代思想と運動の諸断面 第1回/影本剛

    韓国現代思想と運動の諸断面/第1回】 2010年以降の韓国フェミニズム運動が浮き彫りにした男性権力共同体 影剛 この連載の目的と対象 私は、2010年から2020年まで約10年ほど韓国で暮らしたが、「韓国」を主語にして何かを訳知り顔で語れるほどの知識があるわけではない。しかし、日語で流通する韓国論にはまだまだ語られていないことが数多くあることを知っている。それらを一つひとつ私の知っている範囲で議論してみることが連載の目的だ。 私は大学院生という身分をもって韓国で暮らし、いわゆる「韓国文化」に隅々まで触れたわけでもない。また友人に李明博や朴槿恵(元大統領)の支持者はいない。そして友人に文在寅に投票した人はいるが、支持者といえるまでの人はいない。私が韓国で過ごした時期に大統領を歴任した李明博や朴槿恵に投票した人と深く知り合う機会がなかったという点では、私の知る韓国がいかに狭く一面的であ

    韓国現代思想と運動の諸断面 第1回/影本剛
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    mthrssk 2021/08/19
    “アンが法的に「無罪」になれば利益を得る巨大な男性連帯集団が存在し、彼らは道義的にはアウトだが法的にはセーフという「不倫」というフレーム化のためにありとあらゆる手段を動員した”
  • 渋谷パルコとカルチャー史 By 宇川直宏(1) | <FEATURE> | relax × SHIBUYA PARCO

    FEATURE:By 宇川直宏(1) 渋谷パルコとカルチャー史 By 宇川直宏(1) photo Naoto Date(portlait) text Keisuke Kagiwada 「『渋谷パルコ』を中心としたセゾンカルチャーには80年代から深く影響を受けています」と言うのは、 9階のクリエイティブスタジオで「SUPER DOMMUNE」を主宰する宇川直宏さん。そんな宇川さんに「渋谷パルコ」文化の現在・過去・未来を語ってもらった。 SUPER DOMMUNE(9F)/宇川直宏が開局した、日初のライブストリーミングスタジオ。これまでに手がけた番組は 1 万時間超。☎なし。営 10:00 ~24:00 ※イベントにより変動あり 不定休 われわれの世代のリアリティとして、自分たちが今世紀を生きている文化の礎を作ったのは、間違いなく堤清二さん率いたセゾンカルチャーだと言えます。そして、その中心

    渋谷パルコとカルチャー史 By 宇川直宏(1) | <FEATURE> | relax × SHIBUYA PARCO
    mthrssk
    mthrssk 2021/07/21
    “セゾンカルチャーが形作った文化インフラは、80年代のオルタナティヴにおけるインターネットやウェブの役割を果たしていたとも言えるかもしれません”
  • まさかあなたが――「弱者の味方」有名教授 にパクリ疑惑発覚 「パクられた」フリージャーナリスト三宅勝久氏が徹底追及〈前〉 | JBpress (ジェイビープレス)

    「学生ローン」とも揶揄される奨学金制度の問題を長年取材しているフリージャーナリスト・三宅勝久氏が、自著を大量に盗用された疑いがあることに気づいたのは昨年夏のことだった。 冒頭の「大内教授」とは、愛知県名古屋市にある中京大学国際教養学部の大内裕和(おおうち・ひろかず)教授(専門は教育学・教育社会学)のことだ。 大内教授は奨学金の返済に苦しむ若者たちや学生の貧困などを研究テーマにしており、格差社会を特集するメディアでたびたび取り上げられている。最近ではコロナ禍で発生した持続化給付金詐欺事件の背景についても報道番組などでコメントしており、学生らをい物にする「ブラックバイト」(違法性のあるアルバイト)の問題を指摘し続けるなど有名教授だ。 そんな“大物教授”が、盗用などするだろうか・・・。それが、三宅氏の話を最初に耳にしたときの筆者の素朴な疑問だった。 そもそも、原稿の盗用はバレたときのリスクが大

    まさかあなたが――「弱者の味方」有名教授 にパクリ疑惑発覚 「パクられた」フリージャーナリスト三宅勝久氏が徹底追及〈前〉 | JBpress (ジェイビープレス)
  • 東浩紀「TwitterやYouTubeで『知の観客』をつくることはできない」 いまのネットにある「違和感」の正体

    「これでいいんですか?」って何回も何回も何回も何回も言った 【東】吉田さんの取材は緊張しますね。 ——雑談するだけなので大丈夫ですよ! とりあえず今回のは、ライバルが『鬼滅の刃』ってぐらいに売れてるらしいじゃないですか。 【東】初速は。でも、どれくらい広がってるのかわからないですよ。そもそもゲンロンってなんだってことですからね。『ゲンロン戦記』ってタイトル自体、「これでいいんですか?」って何回も何回も何回も何回も言ったんだけど、「いや、これがいいんだ」ということで。 ——東さんがゲンロンという会社を作って大変なことになった話だから正解ではあるんですよね。なんでこれを出そうと思ったんですか? 【東】中公さんから企画が来て、「『ゲンロン戦記』ってを出しませんか?」って。これは仮題でそのうち変わるのかと思ってたら変わらないまま最後までいっちゃったっていう感じです。 ——最初からそこまで決まっ

    東浩紀「TwitterやYouTubeで『知の観客』をつくることはできない」 いまのネットにある「違和感」の正体
  • セゾン現代美術館 – TAKASHI TSUJII ARCHIVES

    セゾン現代美術館は、芸術と経済というふたつの分野で活動し、 「セゾン文化」の中核を担った辻井喬(筆名)/堤清二によって創設されました。 アーカイブズページでは、辻井喬/堤清二の著作リストをご紹介いたします。 辻井喬著書 辻井喬共著・編著他 堤清二著書 堤清二共著・編著他 その他

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    mthrssk 2020/07/29
    “辻井喬/堤清二の著作リスト”
  • 知を「商品化」してニューアカブームは生まれた

    無印良品、ファミリーマート、パルコ、西武百貨店、西友、ロフト、そして外チェーンの吉野家--。堤清二氏が一代でつくり上げた「セゾングループ」という企業集団を構成していたこれらの企業は、今なお色あせることはない。 日人の生活意識や買い物スタイルが大きな転換期を迎える今、改めて堤氏とセゾングループがかつて目指していた地平や、彼らが放っていた独特のエネルギーを知ることは、未来の日と生活のあり方を考える上で、大きなヒントとなるはずだ。そんな思いを込めて2018年9月に発売されたのが『セゾン 堤清二が見た未来』だ。 連載では、堤氏と彼の生み出したセゾングループが、日の小売業、サービス業、情報産業、さらには幅広い文化活動に与えた影響について、当時を知る歴史の「証人」たちに語ってもらう。 連載第13回目に登場するのは、人類学者や思想家であり、明治大学「野生の科学研究所」の所長を務める中沢新一教授

    知を「商品化」してニューアカブームは生まれた
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    mthrssk 2020/01/23
    "当時のリブロには、筑摩書房の出身者が多かったんですね。筑摩書房は(1978年に一度)経営破綻したのだけれど、その後で引き抜いてきたのでしょうね。売り場に並べる本も筑摩色の濃い知的な趣味が強かった。"
  • 「ポスト・ニューアカ時代」なる大っぴらには語られない歴史区分 - 諸概念の迷宮(Things got frantic)

    「現実的なコンピューター解析技術が物語展開に決定的な役割を果たした最初のSF小説」とされるマイケル・クライトン「アンドロメダ病原体(The Andromeda Strain、原作1969年、映画化1971年)」。そこに登場する「菌株」にとって実は「病原体」である事は質ではなく、その生態をコロコロと変貌させていきます。 ところで経済人類学の創始者カール・ポランニー(ハンガリー語: Polányi,Károly、英: Karl Polanyi、1886年〜1964年)は英国政治経済史を注意深く分析し「保守派の行動原理」について、こんな結論に到達しています。 その根幹にあるのは究極的のは存続し続け様とする意志のみ。(臆病さや自信のなさの表れとも見て取れる慎重さから)ありとあらゆる可能性を想定して対策を用意しようとするばかりか、必要に迫られれば大胆な変化(伝統の放棄と新概念の需要)も遂げる。例え

    「ポスト・ニューアカ時代」なる大っぴらには語られない歴史区分 - 諸概念の迷宮(Things got frantic)
  • 山岡重行先生の北田暁大(2017)「動物たちの楽園と妄想の共同体」批判

    まとめ 山岡重行先生の腐女子統計講義 心理学界の超不良にして趣味人の山岡先生が、御自身の腐女子研究を北田暁大先生に批判されて第二弾を出版。腐女子を挟んでの世代間・心理学vs社会学対決。 11147 pv 24 6 users 山岡重行@心理学者 @yamaokashige 先週末からの私の「データベース消費」関連のツイートに、多くのリツイートやいいねをいただきありがとうございました。 「データベース消費」は東浩紀氏の用語ですが、オタクのキャラクター消費の実態と乖離しても、東氏個人の思索に貢献すればそれでよいのです。否定するつもりはありません。 続く 2019-03-26 07:33:35 山岡重行@心理学者 @yamaokashige 私が問題視しているのは、東氏個人の思索の道具でしかない「データベース消費」という概念を、「実在するオタクの消費行動」として理解し、それを前提にした社会学者の

    山岡重行先生の北田暁大(2017)「動物たちの楽園と妄想の共同体」批判
  • 思想・哲学をビジネスにするにあたって「ゲンロンがしないこと」は何だったか。東浩紀が振り返る『ゲンロン』の3年間【前編】|FINDERS

    思想・哲学をビジネスにするにあたって「ゲンロンがしないこと」は何だったか。東浩紀が振り返る『ゲンロン』の3年間【前編】 批評家・思想家・作家として、そして出版社「ゲンロン」の代表(インタビューののち退任)として日で類を見ない独自のポジションを築き上げてきた東浩紀氏。同社の事業の核として発行してきた批評誌『ゲンロン』が、東氏の単著『ゲンロン0』を含め3年間で全10冊を刊行し、第一期が終了となった。 このタイミングで東氏にインタビューを敢行し、『ゲンロン』3年間の振り返りおよび、今後の事業展開、そして作家としての東氏がどんなものを書いていくのかということをうかがった。 思想を外へ外へ開いていこうという東氏の試みは、ますます硬直化しつつある社会と言葉のありかたを問い直すものだろう。 前編ではゲンロンがこれまでの活動の意義を改めて人に語ってもらうことで、今の広義の「カルチャービジネス」において

    思想・哲学をビジネスにするにあたって「ゲンロンがしないこと」は何だったか。東浩紀が振り返る『ゲンロン』の3年間【前編】|FINDERS
  • 所感:2010年代の日本の商業出版における著者と編集者の協働について、営業担当者と書店との協働について

    稿は2019年3月10日に東京堂書店にて開催されたイベント「哲学者と編集者で考える、〈売れる哲学書〉のつくり方」において配布された資料を、著者の了解を得て明らかな誤字等を修正して転載したものです。 「俺の一生をかけて、全精力全財産を費やして、自分の意思どおりに歴史を捻じ曲げようと努力する。又、そうできるだけの地位や権力を得ようとし、それを手に入れたとする。それでも歴史は思うままの枝ぶりになってくれるとは限らないんだ。百年、二百年、あるいは三百年後に、急に歴史は、俺とは全く関係なく(﹅ ﹅ ﹅ ﹅ ﹅ ﹅ ﹅ ﹅ ﹅)、正に俺の夢、理想、意思どおりの姿をとるかもしれない。正に百年前、二百年前、俺が夢みたとおりの形をとるかもしれない。俺の目が美しいと思うかぎりの美しさで、微笑んで、冷然と俺を見下ろし、俺の意思を嘲るかのように。それが歴史というものだ、と人は言うだろう」 「潮時だというだけの

    所感:2010年代の日本の商業出版における著者と編集者の協働について、営業担当者と書店との協働について
  • 不可欠な思想としての疎外論──今村仁司の思い出(國分 功一郎) | 現代新書 | 講談社(1/2)

    今村仁司のいらだち 「バカに教えることはない」──1993年当時、大学1年生だった私はこのような一言で始まる講義にとても驚いた。周りにはこの一言を聞いて、憤慨して階段教室を出て行く学生もいた。 分厚いメガネをかけたその大学教授は、そう述べた後、重たそうな鞄から分厚いコピーの束を取り出し、自らの近代論を延々と語りはじめた。それが今村仁司だった。 講談社選書メチエと言えば、誰よりもまず今村のことを思い出す。このシリーズの第1弾は氏の『近代性の構造──「企て」から「試み」へ』(1994年2月)だった。私が受けた講義も、このの内容と大きく重なっている。 当時はまだ「ポストモダン」という言葉が流行していた。今村の思想的課題とはおそらくずっと「近代」にあった。それをどう批判し、捉え直し、組み換えていくのか、今村はずっとそれを考えていたように思う。 彼が最も真剣に取り組んだ労働の問題の背後にも、近代を

    不可欠な思想としての疎外論──今村仁司の思い出(國分 功一郎) | 現代新書 | 講談社(1/2)
  • 本日の講義(社会学史)をもとに - shinichiroinaba's blog

    岸政彦・北田暁大・筒井淳也・稲葉振一郎『社会学はどこから来てどこへ行くのか』というは日の社会学の現状についてのよもやま話であり、「社会学は地味な学問なんだから地味にやろうよ」というメッセージを派手にやっているという変なですが、その背景について少し考えてみましょう。 ひとつにはこれが著者たちをデフォルメしたファンシーなイラストを表紙にしたうえに、缶バッジなどのノベルティまで展開する下品な販促を仕掛けている、という事実の含意です。書の版元である有斐閣は元来、法律書を中心に人文社会科学の学術書を手広く展開する老舗出版社であり、ひどくお堅いイメージがありますが、近年では重心が法律書、学術書からより広い分野の教科書、入門書へとシフトし、合わせて全体としてライト化、ポップ化の印象があります。よく知られているところでは西洋貴族の紋章風の、獅子と鷲をあしらった社章を「シッシーとワッシー」とゆるキャ

    本日の講義(社会学史)をもとに - shinichiroinaba's blog
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    mthrssk 2018/11/17
    “こうしたオルタナティヴ社会学が挑戦すべき相手の姿が、もはやどこにも見当たらない、という状況が、90年代には訪れていた”
  • 青土社 ||現代思想:現代思想2018年12月号 特集=図書館の未来(仮)

    いま、図書館のこれからを考える いま、日の公共図書館は様々な模索をしている。以外の生活必需品を貸し出し、人々が気軽に集える空間をつくり、子どもたちの相談にものる。また、被災地や過疎化が進む地域で、住民たちの繋がりのためのハブの役割を果たしたり、マイノリティにも平等に開かれた設備を整えたり……特集では、民主主義と自由な学びの砦として、市民たち自身が支え合う図書館の未来との生態系について多角的に考察する。 【目次】 特集*図書館の未来 【インタビュー】 図書館は民主主義の学校である / 岡真 【討議】 新しい公共の場 / 猪谷千香+鎌倉幸子 【公共図書館の実験】 図書館と「ものがたり」——地方から考えるこれからの図書館 / 嶋田学 〝公共〞図書館の行方 / 新出 人と共にある図書館の未来は明るい / 高橋真太郎 図書館を持つ複合の場から——その実践と近未来 / 小川直人 多からなる一

  • 宮台真司氏と西部邁氏の歴史的和解 - 新温暖化メモ

    十年一昔と言うけれど、「マル激トーク・オン・ディマンド 西部邁流、保守主義のすすめ」で、宮台真司氏が西部邁氏の言説を大人しく聞いているのを見ると、その感慨と懐かしさを強くする。10年前、宮台氏は西部氏の天敵だったのだから。 10年ほど前のテレビ朝日系の深夜の田原総一朗、丸川珠代司会の討論番組(朝まで生テレビではない)で、この2人は「歴史的対決」を行っており、宮台氏のTKO勝ちだった。どこがTKOかと言えば、「こんなダサい保守評論家が日を変えられるわけないじゃないですか」などとことごとく西部氏の言うことを否定して一方的にまくしたて、西部氏は「うるさい、バカ」と涙目ではき捨てるのが精一杯で、番組途中で逃走した。後は宮台氏と田原氏で残り時間を埋め、田原氏が「西部さんは宮台さんが苦手なのかなあ」と言っていたのを覚えている。 今だったら、YouTubeにアップされて激しく祭りになっていたろう。宮台