底本には、以下の諸篇がおさめられています。 「01 凡例」新字新仮名 鵜月洋 「02 現代語訳 雨月物語」(新字新仮名) 上田秋成著、鵜月洋訳 「03 校注 雨月物語」(新字旧仮名) 上田秋成著、鵜月洋校注 「04 解説」(新字新仮名) 鵜月洋 なお、「02 現代語訳 雨月物語」には底本どおり「01 凡例」「03 校注 雨月物語」「04 解説」を納めています。 ※公開に至っていない場合は、リンクが機能しません。
この作品には、今日からみれば、不適切と受け取られる可能性のある表現がみられます。その旨をここに記載した上で、そのままの形で作品を公開します。(青空文庫)
白ッポイ着物に青い博多織の帯を前下りに締めて紋付の羽織を着て、素足に駒下駄(こまげた)を穿(は)いた父の姿が何よりも先に眼に浮かぶ。その父は頭の毛をクシャクシャにして、黒い関羽鬚(かんうひげ)を渦巻かせていた。 筆者は幼少から病弱で、記憶力が強かったらしい。満二歳の時に見た博多駅の開通式の光景を故老に話し、その夜が満月であったと断言して、人を驚かした事がある位だから……。 だからそうした父の印象も筆者の二歳か三歳頃の印象と考えていいらしい。父が二十七八歳で筆者の生地福岡市住吉(すみよし)に住んでいた頃である。この事を母に話したら、その通りに間違いないが、帯の色が青かったかどうかは、お前ほどハッキリ記憶していない、お祖父(じい)様の帯が青かったからその思い違いではないかと云った。 その父が三匹の馬の絵を描(か)いた小さな傘を買って来てくれた。すると間もなく雨が降り出したので、その傘をさしてお
これは自分より二三年前に、大学の史学科を卒業した本間(ほんま)さんの話である。本間さんが維新史に関する、二三興味ある論文の著者だと云う事は、知っている人も多いであろう。僕は昨年の冬鎌倉へ転居する、丁度一週間ばかり前に、本間さんと一しょに飯を食いに行って、偶然この話を聞いた。 それがどう云うものか、この頃になっても、僕の頭を離れない。そこで僕は今、この話を書く事によって、新小説の編輯者(へんしゅうしゃ)に対する僕の寄稿の責(せめ)を完(まっと)うしようと思う。もっとも後(のち)になって聞けば、これは「本間さんの西郷隆盛(さいごうたかもり)」と云って、友人間には有名な話の一つだそうである。して見ればこの話もある社会には存外もう知られている事かも知れない。 本間さんはこの話をした時に、「真偽の判断は聞く人の自由です」と云った。本間さんさえ主張しないものを、僕は勿論主張する必要がない。まして読者は
新年あけましておめでとうございます。 「ハッピー・パブリック・ドメイン・デイ!」と言いづらくなって早5年、巷では青空文庫の活動が終了したかのように誤解している方もいらっしゃるようですが、もちろんみなさまのおかげで元気に続いております。 この1年は、20年にわたる保護延長期間を乗り越えようと、これからの継続的運営を視野に入れた上で、デジタルアーカイヴとしての安定化を目指し、新規データベースサーバの開発・導入のため、昨年の元旦より「充電期間」に入っておりました。 一時お休みしている業務もさまざまあり恐縮ですが、ボランティアおよびユーザーのみなさま、ご理解とご協力ありがとうございました。 ようやく新データベース構築の目途がついたこともあり、まだもう少し時間がかかりますが、本日から看板は「充電中」から「新館準備中」と掛け替えたいと思います(詳しくは、のちほどご説明差し上げます)。 充電中の1年間は
群馬県前橋市生まれの詩人。口語体の自由詩にとぎすまされた感覚的表現をもちこんで、新しい詩風を確立した。代表作に詩集『月に吠える』、『青猫』、短編小説『猫町』など。 「萩原朔太郎」 公開中の作品 愛の詩集 01 孝子実伝(新字旧仮名、作品ID:56575) 愛の詩集 04 愛の詩集の終りに(新字旧仮名、作品ID:56578) 青いゆき (旧字旧仮名、作品ID:53611) 青猫 (旧字旧仮名、作品ID:1768) 秋 (旧字旧仮名、作品ID:53552) 秋と漫歩 (新字新仮名、作品ID:1772) 秋の日 (旧字旧仮名、作品ID:53549) 芥川君との交際について (旧字旧仮名、作品ID:59326) 芥川竜之介の死 (旧字旧仮名、作品ID:59327) 芥川竜之介の追憶 (旧字旧仮名、作品ID:59978) 足利尊氏 (旧字旧仮名、作品ID:60154) 雨の降る日 (兄のうたへる)(
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く