コンテンツ過多の時代、タイムパフォーマンスを求める人が増えたと言われる。タイムパフォーマンス、略してタイパは、コスパの時間バージョン。かかった時間に対する満足度を表す言葉だという。その時間でどれだけ効率良い行動ができるかが重要なようだ。 話題となった2冊の書籍『映画を早送りで観る人たち ファスト映画・ネタバレ──コンテンツ消費の現在形』、『先生、どうか皆の前でほめないで下さい──いい子症候群の若者たち』に関する記事には、タイパを求めて動画コンテンツを倍速視聴することと若者の「いい子症候群」の共通項に触れられており、「『とにかく結論や正解を早く教えてほしい』など、倍速で観る人たちとの共通項は多そうです」とある[★1]。 倍速で動画コンテンツを視聴するという流れが進むと同時に、動画の尺そのものに変化が生まれてもいる。YouTube ではショート動画の投稿数が明らかに増加し[★2]、ユーチューバ