【弥生~古墳時代の鍛冶技術の画期:NHKに依頼された本当のこと】 3月24日に放映されたNHKスペシャル - 古代史ミステリー 第2集 ヤマト王権 空白の世紀 -は残念な内容でしたね。おもしろい、つまらないは別として、間違い、誤りは考古学ファン、古代史ファンに対して許されることではないと思います。 私がNHKに託されたタスクは、弥生時代から古墳時代にかけての鍛冶技術の発展を披露する、というものでした。そのため弥生時代の鍛冶工房を復元し、鍛冶実験をいくども体験している淡路市の国史跡五斗長垣内遺跡に赴きました。そしてその工房のなかに、弥生時代の九州外部に広く波及したⅣ類鍛冶炉と古墳時代のはじまりとともに現れる大型羽口(博多型羽口)を使用した(弥生時代でいうところの)Ⅱ類鍛冶炉を復元し、炉内温度や鉄の熔融状況の違いを示すことに努めました。Ⅳ類鍛冶炉とは、炉穴を掘り込まず、床面にそのまま木炭を敷い