日本国内での携帯電話端末の出荷台数が低迷している。MM総研(東京都港区)の調査によると、携帯端末の2023年の出荷台数は22年比16・9%減の約2801万台だった。24年も引き続き低調に推移すると見込まれる中、市場成長の新たな起爆剤として期待されるのが人工知能(AI)技術だ。AIを端末に搭載し、翻訳などを端末で行える「AIスマートフォン」の登場は、携帯端末市場が好転するカギとなりそうだ。(阿部未沙子) MM総研によると、国内での携帯端末の出荷台数に占めるスマートフォンの割合は93・8%。スマホの出荷台数は22年比17%減の約2628万台で、12年以降で最少となった。 出荷台数減少の原因は複合的だ。例えば、生活必需品の価格上昇を背景とした携帯端末への購買意欲の減退や、端末の性能向上による買い替え需要の減速、そして為替の円安を受けた端末価格の上昇などだ。 さらにMM総研によると第5世代通信(5