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ブックマーク / natgeo.nikkeibp.co.jp (7)

  • 京都の桜満開日、1200年分の記録は世界一、100年で2週間早く

    満開に咲き誇る京都の桜。毎年この時期、京都には桜を見るために世界中から観光客が訪れる。(Photograph by Rinko Kawauchi) 毎年桜が開花する時期になると、人の心をとりこにする美しい眺めとアーモンドのような香りに引き寄せられて、世界中から観光客が京都に押し寄せる。しかし昨今、桜が満開になる時期は1850年と比較して2週間近く早くなっていることが、2022年5月に学術誌「Environmental Research Letters」に発表された論文で示されている。 気候変動が花を咲かせる植物に与える影響を研究している科学者たちは、その最も重要な基準の一つとして、桜が咲く時期に注目している。「私たちは今、人類がこれまで経験したことのない急激な気候変動に直面しています」と、カナダ、ブリティッシュ・コロンビア大学の准教授で、植物群落と気候変動を研究しているエリザベス・ウォルコ

    京都の桜満開日、1200年分の記録は世界一、100年で2週間早く
  • 石で描かれたユダヤ人の遠い記憶

    イスラエルのガリラヤ地方で見つかった5世紀に建設されたシナゴーグの床は、モザイク画で飾られていた。右側に描かれているのは、エルサレムの大祭司とアレクサンドロス大王が会談している場面とも考えられる。(PHOTOGRAPH BY MARK THIESSEN) 埋もれていた古代ローマ時代のシナゴーグ(ユダヤ教の会堂)から巧妙に作られたモザイク画がいくつも発見された。そこに描かれた場面は、長く信じられてきた古代ユダヤ人に関する物語を覆すようなものだった。 考古学者のジョディ・マグネスは、何が見つかるのだろうかと確信をもてないまま、ガリラヤ湖を見下ろす日当たりの良い丘を登っていった。2010年夏のことだ。イスラエル北東部に位置するこの地にはかつて、フコックと呼ばれる古代ユダヤ人の村があったが、そのとき彼女の目に映ったのは、数百年前に建てられた石造りの建物の残骸や比較的新しいがれき、そして咲き乱れるノ

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    garden-garden
    garden-garden 2024/04/05
    夢のある発見
  • 巨大隕石から地球になかった「新種」の鉱物を発見、3種類も

    エル・アリ隕石の断片。断面には結晶構造に由来する格子のような模様が見られる。このような模様は鉄隕石によく見られるが、エル・アリ隕石には、地球の自然界では見つかったことのない3種類の新しい鉱物も含まれていた。(ABDULKADIR ABIIKAR HUSSEIN, ALMAAS UNIVERSITY) ソマリアのエル・アリという町のはずれに、牧夫や家畜がのどを潤しに集まる井戸がある。その近くにはかつて、赤みがかった金属質の巨石があった。重さは約15.2トン。ラクダ飼いたちは代々、刃物を研ぐための鉄床(かなとこ)として利用してきた。しかし、この巨石の歴史はさらに古く、太陽系の創成期にまでさかのぼる。 この金属塊は「エル・アリ隕石」として知られ、これまでに発見されている隕石の中では9番目に大きい。地球に落下してきた時期ははっきりしない。 科学者たちは最近、この隕石に、地球上の自然界で見つかったこ

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    garden-garden 2024/03/31
    世紀の発見
  • SF大作『デューン 砂の惑星』聖地の砂丘が危機に、米オレゴン州

    オレゴン州中央部に広がる大規模な砂丘の生態系が、フランク・ハーバートが1965年に発表した小説『デューン』のテーマにインスピレーションを与えた。(PHOTOGRAPH BY CHRISTIAN HEEB, LAIF/REDUX) ヨルダンのワディ・ラム砂漠やアフリカ南部のナミブ砂漠の象徴的な風景は、フランク・ハーバートが1965年に発表したSF大作『デューン 砂の惑星』に登場する架空の惑星アラキスにインスピレーションを与えたものとして長い間称えられてきた。しかし、ハーバートの想像力の当の源は、より身近な米オレゴン・コーストの霧深い海岸沿いにあった。 オレゴン州の大部分は、岩だらけの岬や霧に覆われた森、そして降り続ける雨に象徴されるように、アラキスの荒涼とした砂漠風景よりも、むしろアトレイデス家が先祖代々統治している惑星カラダンの緑豊かな海の世界に似ている。しかし、海岸沿いの中央部には別世

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  • 生命はどのように誕生したのか、知っておきたい3つの仮説

    生命の最初の兆候は、約35億年前までに出現した。科学者たちは、初期の生命は落雷によって形成されたか、深海の噴出孔で誕生したのではないかと考えている。(ILLUSTRATION BY GREGOIRE CIRADE, SCIENCE PHOTO LIBRARY) 約46億年前に地球ができてから数億年の間、地表はほぼ確実に高温で、彗星や小惑星の衝突も激しかったため、いかなる生命体も生息できない環境にあった。だが、約10億年後には、生命が誕生しただけでなく、微生物マット(微生物がマット状にかたまって増殖した状態)の化石という形で痕跡を残すまでになっていた。(参考記事:「40億年前の地球は生命誕生の「温床」だった」) その間に一体何が起こったのか? 5億年かそこらの間に、生命はどのようにして無生物から誕生したのだろうか。これまでに提唱された3つの主な理論を紹介しよう。 1. 大気から雷によって生ま

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  • 221年ぶりに周期ゼミの2集団が同時に大量発生、江戸時代以来

    セミのなかには、毎年姿を現すものもあれば、一定の周期でしか姿を現さない「周期ゼミ」もいる。2024年の春は、米国の南東部から中西部で、周期ゼミの2つの大きな集団が同時発生する見込みだ。(PHOTOGRAPH BY REBECCA HALE, NAT GEO IMAGE COLLECTION) 2024年の4月下旬から6月にかけて、米国の南東部から中西部で、200年の時を超えて大自然の交響曲が奏でられる。周期ゼミの2つの集団が221年ぶりに同時に姿を現しはじめるのだ。「今年はとても重要な年になるでしょう。神秘的で驚くべき出来事です」と、「虫博士」として知られる米ミズーリ大学のタマラ・リオール氏は言う。(参考記事:「17年ゼミの大発生始まる、動物たちの反応は?」) 221年ぶりなのは、2つの集団の周期がそれぞれ13年と17年だから。前回同時に姿を現したのは1803年のこと。米国大統領はトーマス

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  • 見事なヒスイの石仮面を古代マヤの王墓で発見、「闇の時代」に光

    翡翠(ヒスイ)のモザイクでできた小さな仮面。目と歯にはウミギクガイの殻が使われ、嵐の神を表している。紀元350年ごろにチョチキタムに埋葬された王の胸の上に置かれていた。(PHOTOGRAPH BY RUBÉN SALGADO ESCUDERO) チョチキタム遺跡は、中米グアテマラのヤシの木が茂る熱帯雨林の中、落ち葉と石の塊に埋もれた場所にある。これまでほとんど知られていなかったこの遺跡は、考古学的な大発見が起こるような場所にはとても見えないかもしれない。ましてや、長い間、研究者たちを悩ませてきた闇の時代の手がかりが見つかるとは、誰も考えなかったはずだ。 しかし、それが現実になった。この場所で、翡翠(ヒスイ)を組み合わせて作ったミステリアスな仮面が発見されたのだ。これまで知られていなかったマヤの王のものだと考えられている。(参考記事:2024年3月号特集「ベールを脱ぐ古代マヤ」) 調査を率い

    見事なヒスイの石仮面を古代マヤの王墓で発見、「闇の時代」に光
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