なぜ「時速5キロの乗り物」をつくったのか 動かしてみて、分かってきたこと:「実証実験」の結果(1/4 ページ) だーるまさんがこーろんだ。 鬼が振り返ると、鬼以外の人はその場で静止しなければいけない遊びである。「小学生のころよく遊んだなあ」「ウチの地域では『坊さんが屁をこいた』と言っていたよ。で、それがなにか?」と思われたかもしれないが、鬼のように振り返っても「あれ? 動いたかな?」「ちょっと移動したかも」などと感じられるモビリティがある。関西電力100%子会社の「ゲキダンイイノ」(大阪市)が開発した「iino(イイノ)」だ。 聞いたことも見たこともない人も多いかもしれないが、このモビリティの特徴は、なんと言っても「のろのろ走行」である。ルートを設定して、車体に取り付けられた自動運転システム「LiDAR(ライダー)」が障害物を検知しながら、時速5キロで進むのだ。 ちなみに、人が歩く速度はど