感情のしくみ 既述したように、心理学では激しい感情の動きを「情動(emotion)」と呼ぶ。感情もemotionだが、脳科学では意識に上るものは「感情」と呼んでfeelingをあて、意識に上らない脳内過程を「情動(emotion)」として区別する。また、その上で脳科学では「感情(feeling)」を、"不確実で与件情報の少ない状況で個々の人間に生じるメカニズム"と解釈する。 そうした感情の基本は、驚き(surprise)、喜び(happiness)、怒り(anger)、恐怖(fear)、悲しみ(sadness)、嫌悪(disgust)であり、心理学ではこれを基本6感情と呼ぶ。 これら六つの基本感情が単独で表出されることはなく、複数の感情が混ざりあった混合感情として表出される。感情研究者のプルティックは、感情を下表のように32種類に分類している。 【図1 Robert Plutchikによる