「おられる」は尊敬語です。「おります」は謙譲語の丁寧体です。同じ動詞であっても、形・用法によって異なります。 まず、大辞林を引用しておきます。 ---- お・る ヲル【居る】[1](動ラ五[四]) [一]人・動物が存在する。そこにある。また、そこにとどまっている。 (ア)自分の動作を卑下したり他人の言動をさげすんだりする気持ちの含まれることが多い。時には尊大な物言いに用いられることもある。 (イ)「おります」で丁寧な言い方、「おられる(おられます)」で尊敬の言い方として用いられる。「きょうは一日じゅう家に―・ります」「先生は昔、仙台に―・られたことがある」 ---- つまり、「おる」単独は謙譲語としての意味合いを持ち、「おります」の形では謙譲の意味のない丁寧体であり、「おられます」の形では尊敬語になるのです。 これが標準語で、広く用いられている形です(だから辞書にも載っている)。 ただし、