神戸新聞ホーム 社会
震災の火災で亡くなった林譲弥さんの救助活動以来、25年ぶりに再会した長男幸弘さん(左)と菅利秋さん=17日午前8時25分、神戸市長田区日吉町5(撮影・後藤亮平) 「あの時の…」「元気やったか」。感極まり、互いにそれ以上言葉が継げなかった。倒壊し火災が迫る家屋で、下敷きになった父を助けようとする長男と、手伝っていたが危険を察知し、現場から連れて避難させた自治会長。神戸市長田区日吉町5のポケットパークでの慰霊祭でこの日、25年ぶりの再会を果たした。 父の林譲弥(じょうや)さん=当時(57)=を亡くしたのは、同区平和台町の会社員、幸弘さん(56)。現場で父の救助活動を手伝ってくれたのが、自治会長の菅利秋さん(75)だった。 25年前の地震発生後、同市灘区に住んでいた幸弘さんは、父と母絹江さん(83)、妹の和代さん(51)の3人が暮らす実家まで歩いて向かった。木造2階建ての長屋の実家は1階部分が倒
握手をしながら炊きだしのカレーを振る舞うタレント松村邦洋さん(左端)。コウベリーズのメンバーも手伝った=神戸市長田区大橋町5(撮影・風斗雅博) 阪神・淡路大震災から23年を迎えた17日、神戸市長田区の新長田1番街商店街では、震災復興フリーライブ「ONE HEART(ワン・ハート)」が開かれ、タレント松村邦洋さんと神戸発のアイドルユニット「KOBerrieS♪(コウベリーズ)」のメンバーが炊きだしでカレーライス約200食を振る舞った。 ライブは2005年にスタートし、今年は同商店街の協力を得て開催。松村さんは得意の物まねを披露したり、写真撮影に応じたりしながら、一人一人にカレーライスを手渡し。「震災を風化させてはいけない。頑張っている皆さんに少しでも協力できたら」とメッセージを送った。 同商店街振興組合の木村繁一理事長(60)は「イベントで、また頑張ろうと気持ちを新たにできる」と話した。(坂
東日本大震災の津波で校舎が破壊された宮城県名取市の県立宮城農業高校で、津波にさらわれた実習用の乳牛34頭のうち14頭が生き延びて戻ってきた。 生存をあきらめていた学校関係者は「よく生きていてくれた」と喜び、牛とともに学校の再生を誓っている。 地震発生の3月11日、同高実習助手の渥美勇人さん(36)は牛舎で生徒約10人と実習していた。津波の警報を受けて生徒といったん校舎に避難したが、「牛を助けなければ」と引き返した。だが、全頭を避難させることはできない。「せめて逃げてくれ」との思いで牛の首輪を外した。牛舎近くの高台のやぐらに避難した渥美さんは、牛たちが濁流にのまれ、苦しそうに顔だけを出してもがく姿を見た。「生きてくれ」と祈ることしかできなかった。 ところが、この日の晩のうちに5、6頭が高台まで帰ってきた。さらに2日後には、数頭がけがを負いながらも戻った。「よく戻ってきてくれた」。渥美さ
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く