【ロンドン=中沢謙介】オランダの高級スポーツ車メーカー「スウェディッシュ・オートモービル(SWAN)」は19日、経営危機に陥っている傘下のスウェーデンの自動車メーカー「サーブ」の破産をスウェーデンの裁判所に申請したと発表した。 SWANは10月末、サーブを中国の自動車販売大手など2社に総額1億ユーロ(約101億円)で売却することで基本合意した。しかし、欧州メディアによると、サーブに主要部品や技術を供給する米ゼネラル・モーターズ(GM)が、自社の中国事業に影響を与える恐れがあるとして売却案に反対したため、SWANは再建を断念した。 GM傘下だったサーブは2009年に経営破綻した。10年にSWANに買収されたが、その後も販売不振が続き、数か月にわたって生産を停止していた。