時価総額で世界最大の暗号資産(仮想通貨)であるビットコインの価格は、数カ月に及ぶ低迷を脱し、8月23日に5万ドルを回復した。しかし、暗号化テクノロジーの専門家たちは、量子コンピュータの進歩により、早ければ2026年にはビットコインを支える暗号化技術が、「根本的に損なわれる可能性がある」と警告している。 英国に本拠を置く量子暗号化テクノロジー企業「Arqit(アーキット)」の創業者のデビッド・ウィリアムズは、「2026年頃に広範囲な実用化が進む見通しの量子コンピュータは、そのパワーによって、どんなブロックチェーンのセキュリティシステムも簡単に突破してしまうだろう」と述べている。 Arqitは、5月にSPAC(特別買収目的会社)との合併を発表し、9月のニューヨーク市場への上場に備えている。同社は、住友商事とThe Heritage Group、ヴァージン・オービットの3社から資金調達を実施した