高野秀行に関するkkzy9のブックマーク (58)

  • #イラク水滸伝 を読んで「あれ、もしかしてイラク行けんじゃねえの?」と思った - Letter from Kyoto

    辺境作家、最近は普通にノンフィクション作家と名乗られている高野秀行の最新著書「イラク水滸伝」を読んだ率直な感想は「あれ、もしかしてイラク行けるんちゃうん?」だった。実は以前の著書「謎の独立国家ソマリランド」でも同じことを思った。僕は結局訪れなかったが、実際ソマリランドを読んで現地を訪れたという人の話がネットにたくさん転がっている。今回のイラクもきっとそうなるに違いない。「あれ、もしかしてイラク行けんじゃね?」と思ったのは、僕だけではなかったはずだから。 当たり前だけど、イラクはずっと行けない国だった。イラクと言えば続く動乱と内戦。高野さんでさえも、行きたくてもずっと行けなかった国(P9)。今もそのまんまだと信じていた。こので高野さんは、2018年からイラクを訪れている。その当時はまだ爆弾テロがあったみたいだけど、それでもかなり治安が改善していた方で、現地にイラク人の保証人がいれば30

    #イラク水滸伝 を読んで「あれ、もしかしてイラク行けんじゃねえの?」と思った - Letter from Kyoto
  • 高野秀行の新たなる代表作といえる、イラクのカオスな湿地帯を舟を造るために奔走する傑作ノンフィクション──『イラク水滸伝』 - 基本読書

    イラク水滸伝 (文春e-book) 作者:高野 秀行文藝春秋Amazonこの『イラク水滸伝』は、『独立国家ソマリランド』などで知られるノンフィクション作家・高野秀行の最新作だ。間にコロナ禍を挟んだこともあって取材・執筆に6年がかかったという大作で、事前の期待は大。家に届いた瞬間からいてもたってもいられずに読み始めたが、おもしろすぎて当日中に最後まで読み切ってしまった。 今回のテーマはイラクとイランの国境近くにある「湿地帯」。ティグリス川とユーフラテス川の合流点付近には、最大時には日の四国を上回るほどの大きさの湿地帯が存在し、そこには30〜40万人の水の民が暮らしているという。そこで暮らしているのは、アラビア語を話すアラブ人ながらも、生活スタイルや文化が陸上の民とはまるで異なる人々であるという。しかも、道路もなく隠れやすいので、戦争に負けた者や迫害されたマイノリティが逃げ込む場所で──と、

    高野秀行の新たなる代表作といえる、イラクのカオスな湿地帯を舟を造るために奔走する傑作ノンフィクション──『イラク水滸伝』 - 基本読書
  • 今夜クレイジージャーニー再登場、高野秀行まとめ - Letter from Kyoto

    今年1月にクレイジージャーニーに登場され、アヘン栽培を手伝ったり、ソマリアでアル・シャバーブに襲撃されるというあまりの壮絶な内容で一躍時の人となった高野秀行氏が、今夜クレイジージャーニーに再登場される。公式サイトの予告映像を見る限り、おそらく「西南シルクロード」の話が中心となるだろう。 ご視聴ありがとうございます!次回は11月3日(木)24:10〜、あの辺境を旅するノンフィクション作家・高野秀行が登場!『歴史に埋もれた幻の地』に潜入!他では絶対聞くことのない驚異の体験談&知られざる文化・風習が満載!是非! #クレイジージャーニー #tbs pic.twitter.com/lbDw9dnf6L— クレイジージャーニー (@Crazy_Journey) 2016年10月27日 西南シルクロードは密林に消える (講談社文庫) 作者: 高野秀行 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2016/10

    今夜クレイジージャーニー再登場、高野秀行まとめ - Letter from Kyoto
  • 大ヒットドラマ『逃げ恥』のパクリ疑惑が持ち上がった韓国の人気ドラマとは?(慎武宏) - エキスパート - Yahoo!ニュース

    昨年の今頃にTBSで放送され、最終回では視聴率20.8%を記録するなど大ヒットしたドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』。 「恋ダンス」が社会現象になったことも記憶に新しいが、放送終了から約1年が経ったいま、お隣・韓国で『逃げ恥』がちょっとした注目を集めている。 韓国でも放映されて話題にそもそも『逃げ恥』は昨年末の放映時に韓国のケーブルテレビ局『チャンネルW』で放映。日から1週間遅れて放送されていた。しかも、日との放映の時間差を少しでも短縮するために、毎週金曜日に最新話を字幕なしで放送していたほどだ。 (参考記事:『逃げるは恥だが役に立つ』が実は韓国でも注目されているワケ) ただ、放映終了から1年が経って韓国でふたたび注目を集めるようになった理由はいただけない。ケーブルテレビtvNで今、毎週月曜・火曜に放送中のドラマ『この人生は初めてなので』が、『逃げ恥』とそっくりだと言われているのだ。 ケ

    大ヒットドラマ『逃げ恥』のパクリ疑惑が持ち上がった韓国の人気ドラマとは?(慎武宏) - エキスパート - Yahoo!ニュース
    kkzy9
    kkzy9 2017/11/21
    これかー
  • 高野秀行さんの「人に教えたくない店」 ノンフィクション作家と"現地の味"

    家では僕が主夫をしています。以前は(作家の片野ゆか)が家事をしていたのですが、あるときから「家事はもう飽きた」と言われて、結婚10年目に全面的にチェンジしたんです。料理なんてしたことないから、毎回てんやわんや。「台所から『あーっ、しまった!』という声が聞こえてくると、仕事に集中できない」ってに言われました(笑)。家事は大変だけど、僕がするようになって夫婦の諍いが極端に減りましたね。それまでいかに私がに負担をかけていたか、やっとわかりました。 ノンフィクション作家 高野秀行さん 1966年、東京都八王子市生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。『ワセダ三畳青春記』で第1回酒飲み書店員大賞。『謎の独立国家ソマリランド』で講談社ノンフィクション賞、梅棹忠夫・山と探検文学賞を受賞。最新刊は『謎のアジア納豆』(新潮社)。 昨年、『謎のアジア納豆』というを書きました。「納豆とはいったい何なのか」と

    高野秀行さんの「人に教えたくない店」 ノンフィクション作家と"現地の味"
  • 講談社100周年記念企画 この1冊!:『移民の宴 日本に移り住んだ外国人の不思議な食生活』|講談社100周年記念企画 この1冊!|講談社BOOK倶楽部

    〔はじめに〕 まったく、高野さんにはひでえ目にあわされ続けてきた。死にかけたり、牢屋に入れられそうになったことも一度や二度じゃない。実際、人はインドから強制送還されて二度と入国できない「罪人」だし、講談社もとんだ人物に賞をやったもんだ。 その人物は、世界征服を目指しているだの、秘密結社構成員や革マル、国際諜報員、革命家、「危険を察知する能が壊れた人」(作家・宮田珠己氏談)、ジャンキー、三味線芸人ではないか、などとさまざまな憶測を呼んでいる。愛用のマリファナマークの帽子のせいか、吉祥寺近くの自宅から渋谷に行くまで駅を降りるごとに職質を受け、所持品を検査させられ、アヘンを育てた経緯が詳しく書かれた自著『アヘン王国潜入記』(集英社文庫)がバックパックから転げ出てきて、あわや、というところで釈放されたりする。「いつ会ってもわけがわからないというか、形容しがたい残念感と怪しさに包まれている」(作

    講談社100周年記念企画 この1冊!:『移民の宴 日本に移り住んだ外国人の不思議な食生活』|講談社100周年記念企画 この1冊!|講談社BOOK倶楽部
  • 虫料理か…『SWITCHインタビュー達人達 枝元なほみ×高野秀行』~『異国トーキョー漂流記』 - 快適読書生活  

    週末に東京に行き、そして帰ってきて、録画しておいたNHK『SWITCHインタビュー達人達 枝元なほみ×高野秀行』を見た。すると、時折高野さんのエッセイにも登場するおなじみのミャンマー料理店からはじまり、「しまった!東京で行けばよかった!」と激しく後悔した。 けれど、出てきたのがカエルとかコオロギで、「やはり行かなくてよかったかも…」とすぐに思いなおした。 東京の高田馬場界隈って、ミャンマー料理店がいくつかあるようだけど、シャン族の店ってことなので、ここかな?? tabelog.com ↑を見ると、昆虫のメニューがあるようなので、たぶんそうでしょう。いや、対談でも語っていたように、ワニやヘビなら、肉にしてしまえばあまり抵抗を感じないかもしれないが、虫はやっぱ見た目からしてキツイ気がする。 しかし私は、高野さんが教壇に立っていたチェンマイ大学も見に行ったのだから、虫料理ごときでひるんだりせず

    虫料理か…『SWITCHインタビュー達人達 枝元なほみ×高野秀行』~『異国トーキョー漂流記』 - 快適読書生活  
    kkzy9
    kkzy9 2016/10/18
    僕は飛行機で乗り合わせたペルー人の話が好きでした。ノングインレイ行きましたよ。さすがにコオロギは食べなかったけど納豆ペーストは食べた
  • また増刷

    「異国トーキョー漂流記」(集英社文庫)の増刷が決まった。 これで三ヶ月連続で増刷だ。 運がよすぎるのでお祓いにでも行ったほうがいいかもしれない。 室町クレージージャーニー 昨夜、私が出演したTBS「クレイジージャーニー」では、ソマリ人の極めて独特な倫理観や世界観をお話 記事を読む まるで結婚式のような… 上映会第3弾はmixiの高野秀行コミュの主催。 これが凄かった。 コアなファンばかり50人も 記事を読む 家宝、誕生 新刊「ミャンマーの柳生一族」のおどろおどろしい表紙に笑った人も多いだろう。 「昔の東映時代劇みたい」 記事を読む 霊能質問会で充実 親戚の葬儀に出てお骨をひろったあと、斎場からそのまま大阪へ直行、 「未確認思考物隊」の第5回「霊能質 記事を読む 野球選手じゃなくてよかったという話だ 珍しく夕方家にいたので、テレビでドラフトを見ていた。 指名された選手は、斉藤、大石、沢村のビ

  • ブックストア談 浜松町店

    浜松町の貿易センタービル別館2Fに「ブックストア談 浜松町店」という書店がある。 ミャンマーから帰国してすぐのことだが、その書店から「『異国トーキョー漂流記』フェアをやりたい。ついては手書きのポップを書いてほしい」という依頼が、集英社の編集者を通してあった。 フェアというのはふつう、テーマや作家で行う。 「異文化交流フェア」(ちょっと気持ちわるいが)とか「高野秀行フェア」(まだ見たことないが)ならわかるが、一冊のだけでフェアというのは珍しい。 そう編集者に言ったら、「『異国トーキョー』だけを100冊くらい積むらしい」とのこと。 すごい。まるで、村上春樹の新刊みたいだ。 そこで手書きのポップを送ったが、連休に入ってしまったせいで編集者からも何も連絡がない。 「ほんとにそんなフェア、やってるのか? ひっかけじゃないか?」 旨い話はすぐ疑うという悲しい習性を持つ私はそんなことを思っていたが、昨

  • 新計画?!「イラワジ河(ほぼ)全流下り」

    昨日から今日にかけて、突然新しい探検計画が生まれた。 その名も「イラワジ河ほぼ全流航下紀行」という、スゴイのかスゴくないのか、よくわからないものだ。 メンバーは探検部の先輩、山田高司氏と私の2名。 山田さんは、先週末よりうちに泊っている。 彼は、東京農大の探検部出身、日では関野吉晴に匹敵する探検家である。 大学時代から「世界の川を全部下る」という大目標を掲げ、実際に、南米のオリノコ河、アマゾン河、ラプラタ河、アフリカのニジェール河、コンゴ河、ザンベジ河、そして、長江の一部を下っている。 その間に、旅も続け、南米とアフリカの国はほとんど訪れている。 自然の知識にすぐれ、農業と林業にも詳しい。 ここ十年あまりは、アフリカのチャドやルワンダで、植林その他の環境改善のNGOを率いている。(山田さんがNGO好きなわけではないが、実力と人望の結果、なんでもたいへんな役を任されてしまうのだ) 死にかけ

  • 災害対策マニュアル(1)「ヘッドライト」

    高野秀行の災害対策マニュアル(1)「ヘッドライト」 昨年、新潟中越地震が起きたあと、私はいつになく真剣に災害時に備えようといくつか準備をした。 しかし、途中までやったところで飽きてしまい、放置しておいたのだが、忘れきらないうちに今回はスマトラ大地震とインド洋大津波である。 あらためて、私の辺境体験をフルに活用し、災害対策を真剣に考えることにした。 はばかりながら、それをみなさんにもお伝えしたい。 まず、第1回はヘッドライト。 大地震が起きた際、電気、水、ガス、電話といった、いわゆる「ライフライン」が断たれる可能性が高い。 どれも重要だが、夜、突然、でかい地震に見舞われ、停電になるというのは最高に恐ろしい。 当然、ライトの準備は欠かせない。どの災害対策マニュアルを見ても、いやそんなマニュアルを見なくても、誰もが昔から知っていることだ。 ところが、不思議なことにどんなマニュアルにも「懐中電灯」

  • 特撮 VIBE MONTHLY PUSH

  • 「異国トーキョー漂流記」感想・書評 - Letter from Kyoto

    外国人と一緒にいると、目に映る風景も外国人のものになる。東京がトーキョーになる。 日にいて外国人と関わることはそうそうない。外国人好きであったり仕事で関わる人は別として、それ以外は歩いているときに観光客に道を聞かれるのが年に1回もないだろう。ノンフィクション作家の高野秀行さんは東京にいるときも、あらゆる外国人と関わってきた。外国人が好きだから、という理由ではない。辺境を旅する作家としての仕事のため、と言えばそうなるが、仕事上の繋がりがあるわけではない。知り合いをあたって探しまわったり、偶然出会ったりしてきた。このに出てくる外国人は、フランス人、スペイン人、コンゴ人、ペルー人、アラブ人、スーダン人、中国人と地域も国籍も様々だが、みな東京で知り合い、関わってきた人たちだ。高野さんは、時には相手の言語を習い、時には宿無しを家に泊め、結婚式のスピーチを頼まれたり身元保証人になったり、世話になっ

    「異国トーキョー漂流記」感想・書評 - Letter from Kyoto
  • 今明かされる「野々村荘秘話」

    新国劇の島田正吾が亡くなった。 「新国劇」など、私には何の関わりもないと思うだろうが、多少の縁はある。 島田正吾は、沢田正二郎、辰巳柳太郎とともに、私が11年住んでいたワセダの「野々村荘」に毎日通っていたことがあるのだ。 「ワセダ三畳青春記」のあとがきにもちらっと書いたことだが、野々村荘(これも仮名だが)は戦前は、あの未完の大作「大菩薩峠」の作者・中里介山の住居だった。 「大家のおばちゃん」のお父さんが中里介山の従兄で、商売(何かの問屋だったと思う)がうまくいっているときはまだ売れなかった時分の介山を援助していたが、 店が傾いて 倒産してしまい、逆に介山のところ(すでに「大菩薩峠」を書いて売れっ子になっていた)に身を寄せた。そして、そこにあった下宿屋を引き継いだ。 ちなみに、最初の下宿屋は、明治時代に建てられたものですべてベッド付きの洋室個室だったという。それが何かの事情で立て替えられて、

  • 「ワセダ三畳青春記」感想・書評 - Letter from Kyoto

    青春記とあるが、この「ワセダ三畳青春記」(通称:三畳記)は辺境作家、高野秀行が大学時代の22歳から卒業後も33歳まで11年間過ごした、わずか3畳しかないアパートにまつわるエピソードを綴っただ。大学は通常、浪人留年無しだと22歳で卒業する。高野さんは大学に7年間通ったため、アパートに移り住んでから22〜25歳ぐらいまでの3年間は一応大学生だった。その後の8年は卒業後の話。留年大学生から30代前半のおっさんのエピソードの、どこが青春なのかと思う。ひとくくりに青春といえば、昭和の古臭い甘酸っぱさを思い起こすが、高野さんの青春記はド派手ではないけれど新鮮な、エネルギッシュではないけれど若々しい彩りに満ちており、青春と言われても遜色のない活き活きとした生活の様子が描き出されている。 野々村荘に集う変人たち ユートピア野々村荘 平成の東京の辺境 野々村荘に集う変人たち アパートには早稲田大学探検部の

    「ワセダ三畳青春記」感想・書評 - Letter from Kyoto
  • 「旅行人」最終号

    旅行人」の最終号が届いた。 長く続いた旅の雑誌も165号で幕を閉じることになったらしい。 この最終号では、44人の旅系作家&ライターが「世界で唯一の、私の場所」と題し、 思い出深い土地を美しい写真とともに記している。 椎名誠、下川裕治、前川健一、宮田珠己、石川直樹、小林紀晴、門田修、グレゴリ青山、船尾修、田中真知、さいとう夫婦、伊藤伸平、岡崎大五、富永省三、小川京子、早川千晶… と有名だったり懐かしかったりする名前が並ぶ。 登場する地域も、パラパラッと見ただけだが、多くは「辺境」である。 たまたま開いたページを読んだら、船尾修さんのパキスタン・カラコルムだったが、 荷物など一切を盗まれて一ヶ月、無一文で旅をしたというようなことがさらりと書いてあってたまげる。 地元の人がよってたかって面倒をみてくれたという。 すごいよな−。 じっくり読むのはこれからだが、ものすごく貴重な雑誌だ。 永久保存

    kkzy9
    kkzy9 2016/08/31
    売ってるかな
  • 皇太子にアシストしたらベンツ

    サッカーは特に好きでもないのに、サッカーは好きだ。 とくに非西欧のサッカー事情はひじょうに欲をそそる。 『越境フットボーラー』(角川書店)はまさに私のストライクゾーンど真ん中、あ、いや、キラーパスである(この比喩の使い方は正しいのかな?) 日で戦力外通告を受けた元Jリーガーやそもそも日でプロになれなかった選手が アジアや中南米のクラブで活躍する話だ。 伊藤壇という選手は「1年1国」というポリシーを掲げ、タイ、ベトナム、香港、インドネシア、ミャンマー…とほんとに毎年どんどん国を変えてプレーをしているという。 サッカーにはお国柄が現れる。 いちばん笑ったのはブルネイで、伊藤選手は、皇太子がオーナーであるクラブに入った。 練習もろくにやらずだらだらしているのに、このチームは試合になると緊張感をもつ。 なぜなら、皇太子も選手として試合に出てるから。 皇太子に絶好のアシストをするとベンツを買

  • タマキングのおそるべき深化

    早く紹介せねば!と思いながら、もう発売から二週間近くが過ぎてしまった。でも、まだ買っていない人もたくさんいるだろう。まだ遅くない。 宮田珠己部長の新刊『はるか南の海のかなたに愉快なの大陸がある』(の雑誌社)。昔からの熱烈なタマキンガーであり、今では文芸部の仲間である私が、今さら宮田部長のをほめても説得力を感じないかもしれない。 でも、ちがう。書はこれまでのタマキングとは一線を画す凄いなのだ。 まず装丁がむちゃくちゃいい。いまどき、単行なんて高くて重くて嵩張って…と私でも思うが、書は単行でぜひ読みたいと思わせる装丁だ。 しかし装丁は序の口で、中身はもっと凄い。帯には「脱力エッセイ的ブックガイド」とあるが、そんなもんじゃない。たしかにいつも通りに笑えるし、下らない。学術書や人文書にあれこれツッコミを入れて楽しんでいる。でも、私は読んでいるうちに怖くなってきた。タマキングは相変

  • 知られざる危険地帯・タイ最南部の謎 - 辺境・探検・ノンフィクション MBEMBE ムベンベ

    私は定期的に新聞を変える。どれも一長一短で決め手にかけるからだ。 今月からは久しぶりに朝日新聞にした。戻してよかった!と思ったのは先週の夕刊で 「忘れられた戦争 タイ最南部の悲劇」という連載が始まったときだった。 忘れられているというより「誰も気づいていない」という方が正確じゃないだろうか。 あののほほんとしたタイで、マレー系イスラム教徒と仏教徒による抗争やテロが8年も続き、 犠牲者は五千人以上とも言われている。 イラクのバグダッド、アフガニスタンのカブール、ソマリアのモガディショの「御三家」と同じくらいの危険度かもしれない。 なのに、外国人に知られていないし、一般タイ人もさして関心をもってないように見える。 この戦争というか抗争は、実に不思議だ。 私の友人にものすごく情報通のタイ人ジャーナリストがいるのだが、彼でさえ「南部の事件は いったい何がどうなっているのかわからない」という。 単純

  • 私だけの東京・2020に語り継ぐ:ノンフィクション作家・高野秀行さん 「静けさ」への違和感 - 毎日新聞