政府が成長戦略の中間報告書において「70歳継続雇用の法整備」について明記しました。これで2年内をめどに何らかの法制度化が行われることが確実となりました。 恐らく65歳継続雇用の時と同様に、最初は企業に裁量を与えて努力義務としつつ、数年後に「定年制度の廃止か例外なく70歳まで継続雇用」を迫るものと思われます。 仮に70歳継続雇用が義務化された場合、企業と従業員の関係にどういった変化が生じるでしょうか。 ますます賃金が上がりづらくなる現在、バブル以来の好業績をあげる企業が続出する中、賃金だけは期待していたほどには上昇せず、総理自身が毎年のように労使に3%の賃上げを要請する異常事態が続いています。 その背景には「終身雇用ベースの日本企業の場合、後で解雇も賃下げも行いづらいためにあえて労使が昇給を見合わせる」という構造的な事情があります。 雇用期間を5年延ばすということはさらにリスクを長期にわたっ