店であまったうどんでバイオエタノールをつくり、これを燃料にうどんをゆでる――。「うどん県」のネーミングで知名度上昇中の香川県で、うどんの循環型社会をモデル化する「うどんまるごと循環プロジェクト」が始まった。 高松市の機械メーカー「ちよだ製作所」の池津英二社長(72)は2年前、県内のうどん工場から年1千トン規模の廃棄うどんが焼却されていると聞き、産業技術総合研究所四国センターなどと一緒に、うどんからエタノールを取り出す研究に着手した。 1年前、裁断したうどんに酵母を加えて発酵させ、エタノールを蒸留することに成功。うどん200キロを一度に処理し、1週間でエタノール60リットルを抽出する大型プラントも建てた。 この話を、割りばしを回収して再生紙にする「NPOグリーンコンシューマー高松」代表理事の勝浦敬子さん(64)が聞きつけた。「うどんを回収して循環型社会に」と池津社長に持ちかけ、県内大手