実際の車を使った衝突試験。時速55キロで走らせた車を壁にぶつけ、衝撃や壊れ具合を調べている=自動車事故対策機構(ナスバ)のユーチューブ動画から 自動車を運転中に事故に遭った際、女性は男性より1・45倍けがをしやすい。警察庁の持つ過去10年分の事故データを毎日新聞が分析したところ、性別による負傷リスクの差が浮かび上がった。こうした知見は近年海外で注目されており、国内でも同様の実態が裏付けられた。 女性のほうがけがをしやすい理由は分かっていない。ただ、車の安全性能に関する基準は、運転手として男性の体形を想定している。研究開発を含めた自動車製造の世界で、性差が長く見過ごされてきた可能性がある。