食品衛生法の改正で、6月から漬物の製造販売が許可制となります。厳しい衛生管理基準を満たす施設の設置が義務づけられ、地元の野菜を使った漬物作りを楽しみとして続けてきた人たちの多くが販売を断念しています。 愛媛県松山市にある「浄瑠璃菜菜市」。地元の朝採れ野菜や果物が並び、生産者の女性グループが交代で運営しています。3軒の農家が出していた漬物は6月以降なくなるといいます。 大野初子さん(89)もこの市場で約30年にわたって毎日、旬の野菜の漬物を販売してきました。年間20万円ほどの売り上げがありましたが、5月いっぱいで販売をやめることにしました。 「うちは別棟に作業台や手洗い場はあるけど、新たに許可がいるといわれて、年も年だし手続きもややこしいし、もうこれを区切りにしようと。常連さんもいて、続けられる限り販売したいと思っていたけど…お金じゃないのよね。これからはご近所や親せきにあげるくらいにするつ