草津温泉で有名な群馬県草津町で起きた虚偽の性被害告発事件。「加害者」扱いから一転して「被害者」となった黒岩信忠町長(77)が3時間にわたるインタビューに応じた。 語られたのは、事実があやふやな状況で人を断罪する社会の恐ろしさだった。(弁護士ドットコムニュース・一宮俊介) ●新井氏の無断録音がえん罪晴らす証拠に ーー逆に新井氏の録音がなかったらどうなっていましたか? 当時、新井氏から録音を取られていることは知りませんでした。民事訴訟の裁判で新井氏が虚偽だと認めざるを得なかったのは、逆にその盗聴テープが動かぬ証拠になったからです。もしテープがなければ冤罪が晴れませんでした。名誉毀損罪も虚偽告訴罪もうやむやになったでしょうね。だけど、今回は決定的な証拠がある。だから逃げられなかった。これほど男と女の性被害の問題がはっきりする事例は珍しいと思います。 性交渉に対する同意があったかなかったかが問題に