第2の都市で、ロシアに近い北東部の高地にあるハルキウは、あらゆる意味で空からの攻撃に対して無防備なのだ。
第2の都市で、ロシアに近い北東部の高地にあるハルキウは、あらゆる意味で空からの攻撃に対して無防備なのだ。
ウクライナ東部ルハンシク州のクバニ村は、ロシアがウクライナで拡大して2年3カ月目に入った戦争の前線から100kmほど離れている。ウクライナ軍のほとんどの対人兵器の射程から十分外に位置するため、占領しているロシア軍にとってかなり安全な場所だった。 5月1日かその前日、クバニ付近の野外に大勢のロシア兵らが堂々と集まっていたのも、そうした安心感からだったのだろう。もしかすると数百人いたかもしれない兵士らは、訓練のために集合していたようだ。 だが、ロシア軍にとって問題になるものがあった。米国からウクライナに供与されたATACMS戦術弾道ミサイルである。精密誘導されるこのミサイルはモデルによっては射程が300kmに達し、内蔵している擲弾(てきだん)サイズの子弾を数百個から1000個近くばらまく。 ロシア兵らが白昼、クバニ付近の原っぱを公然とうろつく様子は、ウクライナ軍のドローン(無人機)によってかな
ウクライナの法執行機関は、ドイツ当局との協力の下でドイツ領内でロシアに連れ去られた児童を161名発見している。 ウクライナのヴィヒウシキー国家警察長官がベルリンでのミュンフ独連邦刑事庁長官との会談時に発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。 ヴィヒウシキー氏は、「ロシア連邦の戦争犯罪、具体的にはウクライナ児童の追放と強制移動の記録におけるドイツの法執行機関との協力のおかげで、一時的被占領地へ強制的に移動させられたり、ロシアやベラルーシへと追放されたりしていた161名のウクライナ児童のドイツ国内での居場所が判明している」と発言した。 同氏はまた、ロシア侵略軍がウクライナで実行し、ウクライナ国家警察が記録したあらゆる戦争犯罪の問題にも言及し、ウクライナ政権はロシアの戦争犯罪者をウクライナの裁判所や外国の裁判所で裁き、侵略国の軍・政治指導者に関しては、国際刑事裁判所(ICC)と特別法廷で裁
ロシアによるウクライナ侵攻開始から丸2年の節目に、戦没者追悼のため小さな国旗が立てられた場所に集まった人々=キーウ(キエフ)中心部で2月24日、AP ロシアがウクライナへの全面侵攻を開始して2年が経過した24日、ウクライナ各地では市民らが広場や墓地に集まって苦難の日々を振り返った。長期化する戦争にえん戦ムードもじわりと広がる中、改めて抗戦の決意を固めていた。 ロシアと国境を接する北東部スムイ州。2022年2月の侵攻直後には、州都スムイ市を包囲するような形で州内を占拠され、激戦地となった。ロシア軍が撤退した現在でも、ミサイルや無人航空機(ドローン)の攻撃が絶えない。 スムイ市郊外の墓地ではこの日、地元部隊の戦没兵士追悼式が開かれていた。軍人たちが献花して祈りをささげると、空砲が鳴り響いた。 部隊幹部のウォロディミル・マズリャクさん(48)は「多くの人にとってつらい2年だった。ただ、ロシアの侵
(CNN) ウクライナ東部ドネツク州のアウジーイウカは約10年にわたり、ウクライナ政府とロシア政府の前線だった。2年近く前にロシアがウクライナへの全面侵攻に踏み切ってからは、数カ月間激戦が繰り広げられてきた。 同市からの撤退は、時間のかかるものでは全くなかった。ウクライナ軍は17日に同市を放棄し、ロシア軍にここ数カ月で最も重要な勝利を手渡したが、撤退自体は迅速かつ無慈悲に遂行された。 「300人(の負傷兵)は置いていけ」。ある兵士はそう命令されたという。「そして何もかも焼き払え」 ロシア軍がアウジーイウカにロシア国旗を掲揚した後、逃げ出せなかった複数の負傷兵を巡る恐ろしい話が浮上した。後にこの兵士らは、ロシア軍が陣地に迫る中で殺害された。 現地にいたウクライナ軍兵士は第110独立機械化旅団に所属。ロシア軍が先週アウジーイウカで前進する中、彼らの陣地は激しい攻撃を受けた。 陣地にいた兵士の一
Published 2024/02/11 15:19 (JST) Updated 2024/02/12 11:00 (JST) 【キーウ共同】ドイツ紙ウェルト電子版は10日、ロシアの侵攻を受けるウクライナが敗戦した場合、さらに1千万人以上のウクライナ人が国外に避難する可能性があると報じた。ドイツ政府の想定としている。 最大の支援国、米国による今後のウクライナ支援は不透明感が増している。同紙は、欧州が支援を強化しなければ「大量の避難民流出と北大西洋条約機構(NATO)諸国への戦争拡大という最悪のシナリオが起こり得る」との専門家の見解を伝えた。 また、ドイツ軍高官は同紙に、欧州諸国は冷戦終結後初めて、ロシアとの武力衝突のリスクに直面しており、ドイツ軍は5年以内に戦争の準備を完了する必要があるとの見解を示した。
バルト三国を歴訪したウクライナのゼレンスキー大統領は、「戦闘を停止してもロシアを利するだけだ」と述べるなど、現時点で停戦したとしても、ロシアに兵力増強の時間を与えることになり、さらなる侵攻につながりかねないとして、徹底抗戦する考えを改めて強調しました。 ウクライナのゼレンスキー大統領はバルト三国を歴訪して各国に軍事支援の継続を訴えていて、このうち11日に訪れたエストニアでは、首脳会談のあとの記者会見で「戦闘を停止しても、戦争の終結にはならないし、対話にもつながらない。ロシアを利するだけだ」と訴えました。 ゼレンスキー大統領は、そのあとに訪れたラトビアでも「紛争を凍結させてはいけない。ロシアに強力な反撃の準備をさせてはいけない」と述べるなど、現時点で停戦したとしても、ロシアに兵力増強の時間を与えることになり、さらなる侵攻につながりかねないとして、徹底抗戦する考えを改めて強調しました。 一方、
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ウクライナ軍は6日、ロシア軍がザポリージャ原発の冷却水を供給している川の下流にあるダムを破壊したと発表しました。冷却水の取水に影響が出る可能性があります。 ウクライナ軍は6日、ヘルソン州を流れるドニプロ川にあるカホフカ水力発電所のダムをロシア軍が破壊したと発表しました。 ロシア軍の支配下にあるザポリージャ原発はダムの貯水池から冷却水を取水していて、ダムが破壊されれば貯水量が下がり、冷却水が確保できなくなる恐れがあります。 ウクライナ軍は「破壊の規模や水量、洪水の可能性が高い地域は特定されている」と説明していますが、ヘルソン州知事は「5時間後には水位が危険なレベルになる。避難して下さい」と呼び掛けています。 ロシアが実効支配するカホフカ市長は「ダムは砲撃で上部が破壊された」とだけ述べています。 ▶ゼレンスキー大統領 貯水池爆破で緊急安保会議 ザポリージャ原発冷却水取水に影響も ▶ザポリージャ
「大統領は衝撃を受け、ぼう然としていました」 ゼレンスキー大統領の最側近、ウクライナ大統領府のイエルマク長官のことばです。 ロシアが核による威嚇を続ける中、ゼレンスキー大統領は被爆地・広島を訪れ何を感じたのか。電撃的なG7広島サミットへの参加はどのように実現したのか。 広島滞在中、常に大統領と行動をともにしていたイエルマク長官がその舞台裏を語りました。 (社会番組部ディレクター 木村和穂 / 国際部記者 松本弦) ※以下、イエルマク長官の話。 電撃的なG7サミット参加 舞台裏は? 直前まで広島への訪問を実現できるかどうか分かりませんでした。 私たちに対して、多くのパートナーから支援の提案がありましたが、その中からフランスの飛行機を選びました。アメリカもサウジアラビアも提案してくれました。 ウクライナ大統領府 イエルマク長官 誰に対しても失礼な態度を取りたくないので、ここでは多くの国から支援
ウクライナのゼレンシキー大統領は21日、訪日日程の終わりに記者会見を開いた際に、日本国民へ向けた演説を行った。 ウクライナ大統領府広報室が全文を公表した。ウクルインフォルムによる日本語全訳以下のとおり。 親愛なる日本国民よ! 平和を大切にする世界の全ての人よ! 私は、戦争によって歴史の石に影のみを残すことになってしまったかもしれない国からここへ来た(編集注:ロシアの全面侵略戦争でウクライナが消し去られてしまう可能性を指している)。しかし、私たちの英雄的な人々は、私たちが戦争をこそそのような影にしてしまうべく、歴史を戻している。 私は、世界に戦争の居場所はないと信じている。人類は、とても長い道を通ってきたのであり、血塗られた対立で多くの命を失ってきた。死が空から降ってきて、死が海からやってきた。放射線が死をもたらした。人々は、互いに死を持ち寄ってきた。ある者は、人類の歴史は戦争抜きには想像で
戦争が始まる前から「汚職大国」として悪名高かったウクライナ。同国は犯罪集団が暗躍する「マフィアの楽園」でもあったが、侵攻をきっかけに、世界各地の犯罪集団に大きな影響を及ぼすほどの変化が起きているという。 戦争で切れたロシアン・マフィアとの縁 18世紀以来、密輸品が流れ込んできたウクライナ南部の港湾都市オデーサには「密輸博物館」がある。ここで展示されるのは、ロシア帝国に持ち込まれた真珠やピストルから最近の略奪品までだ。しかし、2022年2月に勃発した戦争によって「港が閉鎖され、すべて止まりました」と、オーナーのアレクサンドル・オトデルノフは言う。 しかし、来なくなったのは観光客だけではない。オデーサは、ウクライナとロシアを中心とし、アフガニスタンからアンデス山脈にまで至る広大な犯罪ネットワークをつなぐ重要な拠点だったのだ。このネットワークは「ヨーロッパでもっとも強力な犯罪生態系」の一部である
岸田文雄首相がウクライナの首都キーウを電撃訪問した際、支援物資としてお菓子の「うまい棒」を大量に持参したのでは、とSNSで話題になっている。ポーランド南東部プシェミシルの駅からキーウ行きの列車に乗り込む首相をとらえたNHKの映像に、日本政府関係者がうまい棒の段ボール箱を一緒に運び込む様子が映っていたからだ。だが、関係者への取材で判明した箱の中身は、別の意外なものだった…。 SNSでは、うまい棒の箱に注目した人たちが「ゼレンスキー大統領の好物?」「中身は何なんだろう…」などとさまざまな考察を巡らせている。 だが、政府関係者への取材によれば、箱の中身は、首相の地元・広島県の宮島で作られた50センチ大の「しゃもじ」だという。しかも、ゼレンスキー氏宛てに「必勝」の文字と「岸田文雄」の署名入り。しゃもじは「敵を召し(飯)取る」との意味で、験担ぎにも使われている。首相はロシア相手に勝利できるよう、ゼレ
またテレビに出ている――。ロシアによるウクライナ侵攻が始まって以来、ロシア軍事研究家の小泉悠さんをメディアで見ない日はない。わかりやすく冷静な語り口で、戦況や国際情勢の解説を続けてきた。ロシアへの留学経験があり、妻はロシア出身で子どももモスクワで生まれている。プライベートでも縁が深く、多くのロシア研究者と同じように「愛着のようなもの」もなくはなかった。そのロシアが侵攻を始めて1年、どんな思いで戦争を見つめてきたのだろうか。ロシアを見る目は変わったのか。本人に問いかけると、今回の侵攻を巡って2つの「ショック」があったという。(聞き手:荻上チキ/TBSラジオ/Yahoo!ニュース Voice) ――長年、ロシアの軍事を研究してきた小泉さんですが、今回の侵攻によってロシアに対する向き合い方に変化はありましたか。 小泉悠: ロシア研究者は多かれ少なかれ、ロシアという国に対して好意的な部分がある方が
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