荒天が予想されるとき、事前に列車の停止を決める「計画運休」に、鉄道各社が踏み切るようになった。危険時の外出の抑制にもつながる。課題を解決しながら定着させていきたい。 台風24号が列島を縦断した先月30日。JR東日本は正午過ぎに、首都圏の全路線で午後8時以降の運転をとりやめると発表した。首都圏での大規模な実施は初めてで、複数の私鉄も順次、運休や減便を決めた。 荒天のさなかで列車を運行すれば、駅間での立ち往生にもつながる。乗客が閉じ込められても風雨の中での救出は難しい。計画運休はこうしたリスクを避けられるうえ、利用者は余裕をもって予定を変更でき、帰宅困難者も減らせる。 災害に先手を打つ意味で、望ましい対応だったといえる。 ただし、日曜日だった今回でもJR在来線だけで約45万人に影響が出た。通勤・通学客が帰宅する平日の夜だったら大混乱した可能性がある。 円滑な運用には、気象予報を十分生かし、前日