数学の対象は存在ではなく現象である。 というフレーズを思いついた。 1 という対象はどこにも存在しない。 整数という対象は存在しない。 整数の論理的条件に合致する現象について考えることしかできない。 最近、ホモトピー型理論 HoTT (Homotopy Type Theory) という理論を聞きかじった。 そこに univalence axiom (テキトーに訳すと「統価公理」)という要請がある。 ざっくりした理解で言えば、同じ振る舞いをする型は同じ型ということにする、という原理である。 実装の違いに依らず整数は整数、というような説明をされる。 この理論を計算機科学の文脈で捉えるだけなら実装と言っておけば良いのだが、 集合論に代わる基礎論の文脈からはこれをどう考えるのだろう、とどこか引っかかっていた。 整数のように振る舞う対象は整数である。 そう考えると、全ての自由巡回群は整数である。 集
古典命題/述語論理の証明論・モデル論や、健全性・完全性定理に多少触れたことがないと理解できない可能性が高いです。 また、哲学に関する前提知識は必要ありません(おそらく)。 分かっている人向けの説明 「金子先生や大西先生の文献を追いながら、ダメットの反実在論に関する議論をざっくり整理してスッキリしたい」という気持ちに突き動かされて書いた個人的なメモを、他人に見せられるように整形・拡張したものです。今年言語哲学について学んだことのメモにもなっています。 直観主義論理とはまず、今回のテーマである直観主義論理についての説明をしておきたいと思います(すでにご存じの方は次章に移ってくださって構いません)。いわゆる普通の論理学の体系、古典論理(classical logic)についての知識は前提としているので、知らない方は色々調べて見てください。 さて、直観主義論理を非常に簡単に説明するなら、古典論理の
さ @sachiko_KuKaKo mathematics/U+U+U+(-E8)+(-E8)/lattice-polarized K3 surface/mixed hypersurface singularity さ @sachiko_KuKaKo 先日、某所で、「数学(もっと広く自然科学)の事実は人間がいなかったときから存在するし、人間が死滅しても残る」と言ったら、 文系の人たちに、「人間が存在してこそ認識できる」と反論された。 2021-12-07 20:15:44 さ @sachiko_KuKaKo で、例えば、わかりやすい例として、元素の周期表とか、人間が死滅しても、別の知的生物が発見すれば、 同等の結果が得られると思うし、 発見されなかったとしても、 存在し続けるとわたしは思うのですが、 どうなんでしょう? 2021-12-07 20:19:02
この文章は pandoc-hateblo で tex ファイルから変換しています. PDF 版はこちら 2021/10/15 追記: 後半のベイジアンブートストラップに関する解説はこちらのほうがおそらく正確です ill-identified.hatenablog.com 概要挑発的なタイトルに見えるかも知れないが, 私はしらふだしこれから始めるのは真面目な話だ — 正直に言えばSEOとか気にしてもっと挑発的なタイトルにしようかなどと迷ったりはしたが. 「全数調査できれば標本抽出の誤差はなくなるのだから, 仮説検定は不要だ」という主張を見かけた. いろいろと調べた結果, この問題を厳密に説明しようとすると最近の教科書には載ってない話題や視点が必要なことが分かった. ネット上でも勘違いしている or よく分かってなさそうな人をこれまで何度か見かけたので, これを機に当初の質問の回答のみならず関
少し前のことですが、こんな話題がありました。 自分がこれまで現職で手がけた機械学習ソリューションでは 1. そもそも「予測」ではなく「説明(解釈)」をアウトプットにする 2. クラス分類確率の高いものだけアウトプットし、低いものは「未定」扱いにして捨てる などという形で実務の現場で使ってもらってます。精度勝負をしないのも一つの解かと https://t.co/NmZJCPnue2— TJO (@TJO_datasci) 2021年8月29日 実際問題として「ある目的のために機械学習システムを開発し、非常に高精度のものが出来上がったが、結局色々あって実戦投入されなかった」という話は、自分の身の回りでも業界内の伝聞でも事欠きません。 しかし、機械学習と言えばどちらかというと「より精度の高いモデルを追い求める」試み、もう少し下世話に言うと「精度勝負」によって、連綿と発展してきたという歴史がありま
ザビーネ・ホッセンフェルダーのブログより。 物理学にはたくさんの数学が使われていることは、皆さんもご存知でしょう。しかし、私たちが自然を説明するために使用する数学と、自然そのものの違いは何でしょうか? 何か違いがあるのでしょうか? それとも、それらは同じものであり、すべてが数学であると言えるのでしょうか? それが今日お話しすることです。 以前、複素数についてのビデオのコメントで、多くの人が「数字は実在しない」と言っていることに気づきました。しかし、もちろん数字は実在します。 その理由は次の通りです。あなたはおそらく、私を「本物」だと思っているでしょう。なぜでしょう? なぜなら、私はグリーン・スクリーンの前に立ち、「human」の「h」が無音でないことを思い出そうとしている人間であるという仮説が、あなたの観測結果をどの仮説よりもよく説明しているからです。例えば、私がコンピュータで作られたもの
「なぜ統計学では釣り鐘型の分布が使われ、物理現象では右肩下がりの分布が使われるのでしょうか」 という疑問を、統計学や物理学の有識者に会うたびごとに質問するが、こんな基本的なことに誰も答えられない -- データの見えざる手 [矢野和夫](思想社) P.32 より. 釣り鐘型の分布とは、正規分布(ガウス分布)のこと。 右肩下がりの分布とは、指数分布(ボルツマン分布、上の書籍内では「U分布」)のことです。 ここに2つのグラフがあります。 1つは全国17歳学童の身長の分布、もう1つは二人以上の世帯の貯蓄額の分布です。 見ての通り、身長は釣り鐘型の正規分布で、貯蓄額は右肩下がりの指数分布です(近似的には)。 * 学校保健統計調査 平成27年度 全国表 > 身長の年齢別分布 >> http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?bid=000001070659&cy
再検証性がある数理モデルが公開されてない 毎週計算方法を変えているパラメータは人力抽出この3点はヤバさのハッピーセットなんやが、未だにknoa氏を有難がろうとしてる連中は、それが分からんのやろなーって思ったわ。 こんなもんをそこそこの理系大学で卒業研究として出そうとしても、担当教授に卒業可能な研究成果として認められない程ハチャメチャなんや。 再検証性がある数理モデルが公開されてないこれは何度も指摘されてる訳やが、予測モデルが存在しなければ誰にも再検証できないし、予測の尤もらしさが検証できない。例えばや、毎日我々が参考にする天気予報にも、当然やが予測に用いた数理モデルが存在する訳や。 それを元にスパコンで計算して過去の例と付き合わせ、予測精度や誤差まで検証したうえで、「こんな感じの精度のモデルをつこうてるから、参考にすべきところは参考にしてな」って予報を日々公開してるんやな。 可笑しいと思っ
BuzzFeed Japan Medicalは、京都大学大学院医学研究科教授の理論疫学者、西浦博さんに再びインタビューした。 ※インタビューは6月25日夜にZoomで行い、その後もやり取りして書いている。 デルタ株の感染力は1.95倍に上方修正ーー6月23日に開かれた厚生労働省のアドバイザリーボードで、デルタ株の感染力がもっと高いと上方修正されたのが気になっています。 今、分析しているデータは、国立感染症研究所で全感染者中の一部のウイルスの遺伝子配列を調べて国際的なデータベースに登録したものを使っています。 デルタ株の感染者が少ない時は揺らぎもあったのですが、最近、数も増えてきたので、より精度の高い分析ができるようになってきました。 前に出した予測では従来株の1.78倍高いとしていましたが、今回は約1.95倍という結果が出たのです。今後も継続的にアップデートして、数値が上下に変動しつつ評価
ツイッターの投稿写真から自動でサムネイル(縮小)画像を切り出すAIは、黒人よりも白人、男性よりも女性を優先する「バイアス」が確認された――。 ツイッターは、そんな調査結果を明らかにした。 ツイッターのサムネイル表示に「差別」がある、とのユーザーによる指摘が昨年秋から相次ぎ、炎上。ツイッターが調査に乗り出していた。 AIによる画像認識には、これまでも人種、性別による認識の精度の違いが指摘されてきた。AIを使った監視カメラの精度の問題から、米国で黒人が誤認逮捕される事件も複数起きている。 ツイッターは今回の調査結果によって、AIによる画像トリミングには「構造的な格差があった」と述べ、システムは廃棄。すでにモバイルアプリでは5月から、ユーザーが投稿する画像のまま、トリミングせずに掲載する機能を、実装しているという。 自動トリミングとは、AIによる画像の「編集」作業だ。 ツイッターが今回の検証でた
小さな世界と大きな世界 渡辺澄夫 1 質問 質問 学生の皆様から次の質問をいただきました。 質問 「統計学を紹介する動画を見ていたら 小さな世界 と 大きな世界 という言葉が 出てきたのですが、それらは何ですか」 このファイルでは上記の質問にお答えします。 答えのみ知りたい人は「4回答」をご覧ください。 小さな世界と大きな世界とは https://www.youtube.com/watch?v=4WVelCswXo4 40:30 あたりで、small and large worlds が説明がされています。 いただいたご質問について、小さな世界と大きな世界は 下記の動画で説明されています。 R.McElreath, Statistical Rethinking 言葉を作った人 小さな世界 という言葉は 主観ベイズ法の提案者 L.J. Savage に よって作られたようです。 用語の混同に
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く