英国の兵器史家であるマシュー・モスは、数週間前にこうした展開を予想していた。「向こう数週間、亀戦車はさらに増殖することになりそうだが、ウクライナ側はそのうちこうした戦車とより効果的に戦うすべを見つけるだろう」 ロシア側にとって亀戦車の問題点は、この仕様は特定の技術的問題に対する技術的解決策だったということだ。特定の技術的問題とはもちろん、ウクライナ側が毎月、ロシア軍の部隊や車両に10万機差し向けている自爆型FPV(一人称視点)ドローンのことである。 たしかに、亀戦車の大きな甲羅はたいていの方向からFPVドローンをブロックできる。また、一部の亀戦車の甲羅にへばりついているジャマー(電波妨害装置)は、ウクライナ側のドローンの制御信号を妨害できるのかもしれない。 ウクライナ軍で最近まで最も重要な弾薬だったFPVドローンから身を守れる亀戦車は、比較的無傷でウクライナ側の陣地に近づくことができた。亀