高齢者や乳幼児に肺炎などを引き起こす「レジオネラ菌」。感染源として入浴施設が疑われるケースは多いが、家庭や職場など身近に使われている加湿器の危険性も指摘されている。大分県国東市の高齢者施設では加湿器が原因で昨年12月~今年1月に、80~90代の男性3人が感染、うち1人が死亡した。今冬、インフルエンザが猛威を振るい、加湿器の需要も伸びる中、厚生労働省などは「適切に手入れをしないと集団感染につながる」と注意を呼び掛けている。 「浴場は注意していた。1年前に買い替えた加湿器も、週に1回は水タンクをブラシで洗うなどちゃんと手入れしているつもりだった」。国東市の施設関係者は困惑する。 大分県によると、感染者の居室で使用されていた加湿器のタンクや吹き出し口から菌を検出。菌がタンク内で増殖し、空気中に広がったとみている。 レジオネラ菌は主に土の中に生息しており、日常生活で接する機会は多いが、免疫力の弱い