パンも麺類もケーキもビールも口にできない-。茶のしずく石鹸で深刻なアレルギーを発症した被害者はいまも不自由で苦しい生活を強いられている。 「できるものなら元の体に戻してほしい」。茶のしずくが原因でショック症状に陥った弁護士の女性(52)はこう訴える。 使い始めたのは平成18年の秋ごろ。2年が過ぎたある日、朝のジョギング中に全身がかゆくなり、自宅に戻って突然意識を失った。病院の検査で小麦アレルギーと判明。「一体なぜ…」。原因が分からないまま、徹底的に小麦を避ける生活が始まった。 しかし、知らないうちに口にしてしまい、昏睡状態に陥った。原因は、服用した漢方薬とソーセージに「つなぎ」として入っていた小麦だった。23年6月、悠香から届いたリコールのはがきで、初めて原因が分かったという。 千葉県市川市の女性会社員(38)も「ショック症状が出たときは、このまま死ぬのかと思った」と振り返る。18年2月か