1.)90年代に何が起きたか かつて1970〜1980年代に「品質」は日本の工業製品の代名詞でした。欧米諸国にとって、安価で品質の良い日本の製品は驚異だったのです。それがモトローラ社において『6シグマ』を生み出す背景となったし、ヨーロッパにおいて『ISO-9001』を引き出すきっかけになったのです。『CMM』でも、当時の日本の企業が持っていたプロセスが参考にされています。ある意味では、世界は日本の「品質」を目標にしてきたといっても過言ではありません。 それが今日、日本の工業製品の品質に赤信号が点滅しているのです。単に他国に追いつかれたという状態ではありません。今まで確保していた品質のレベルが落ちているのです。それもソフトウェアが原因とは限らりません。ソフトが原因のものが多いことは確かですが、ハードの設計や製造のプロセスも狂いだしています。 実際、私が買った日本製のオーディオのアンプはコンセ