【本稿の概要】 「反労働観」を持つ就業者は少なからず存在し、キャリアの初期で仕事について著しくネガティブな経験をしているという話と関係して語られていた 一方で、反労働観と仕事のパフォーマンスの関係性については多様な考え方が存在する。エンゲージメントとパフォーマンスの複雑性はもっと正面から議論できる可能性がある 現代の日本の労働社会では熱意が重要視されるが、熱意がないことは就業者にとって・企業経営にとって本当に「悪」かについて、より広い視点での検証が必要 正規分布する「そもそも仕事はつらい」観 リクルートワークス研究所では「新しいキャリア論ハンドブック」を作成するなど、現代の社会人の様々な仕事観やライフキャリアに対する姿勢を可視化し描き出してきた。本コラムでは、そのなかで浮き彫りとなった反労働観、つまり「仕事とはそもそもつらいものであり、そこに楽しさを見出すことは困難だ」という考えに焦点を当