戦後間もなく発足し、かつては世界に驚きを与え続けたソニーが、今も苦しみ続けている。業績は回復してきたものの、国内外で圧倒的なブランド力を築いた面影は、もはやない。日本人に希望をもたらしたソニーは、どこで道を誤ったのか。長くソニーの歩みを見た経営幹部が、今だからこそ話せる赤裸々なエピソードとともに、ソニーの絶頂と凋落を振り返る。あの時、ソニーはどうすべきだったのか。 これまでにソニーOBの丸山茂雄氏(上、中、下)、伊庭保氏(上、下)、大曽根幸三氏(上、中、下)に話を聞いてきた。 連載4人目は、子犬型ロボットのAIBOや二足歩行型ロボットのQRIOなどの開発を手掛けた土井利忠氏。AIBOやQRIOの開発が始まった経緯からロボット事業撤退の舞台裏、ソニーが知らず知らずのうちに陥っていた病理の分析などを、5日連続で語る。今回はその2回目(1回目はこちら)。 聞き手は日経ビジネスの宗像誠之 土井利忠
“時計らしさ”を追求した「Gear S2」――サムスンが提案する新しいスマートウォッチの形:開発陣に聞く「Gear S2」(1/2 ページ) 円形のディスプレイを採用し、より“時計らしさ”を身にまとった「Gear S2」が日本でも発売される。本機のコンセプトやデザインについての考えをサムスンの開発陣に聞いた。 スマートウォッチ市場にいち早く参入し、経験値を積んできたサムスン電子。初代となる「GALAXY Gear」は、2013年に「GALAXY Note 3」とともに発表し、大画面のスマートフォンとスマートウォッチを組み合わせて利用するというスタイルを提案してきた。Apple Watchが発売され、にわかに注目を集めるスマートウォッチだが、2年以上前から、既にサムスン電子は、こうしたデバイスを世に問うてきたというわけだ。 その後、GALAXY GearはOSをTizenに変え、後継機の「G
コーヒー業界の世界王者はデロンギだ。 通販雑誌などの影響もあり、デロンギといわれるとオイルヒーターを思い浮かべる人も多い。だが第三者調査によると、同社はコーヒーマシン市場において販売金額シェアトップの23.9%。世界主要47カ国でナンバーワンの座を占めている。 デロンギの本社はイタリア。コーヒーにかけては世界一うるさいと言われるイタリア人の熱い血が、他の追随を許さない圧倒的な開発力に宿っているのだ。 デロンギ・ジャパン マーケティング部コミュニケーショングループ北元志保部長、同 品質技術部技術支援グループ 戸倉篤史氏が、小社主催のコーヒーセミナー(5月29日開催)で、エスプレッソマシンの強さの秘密を初めて明かした。 「完璧なエスプレッソ」で他社を圧倒 「初めて手動タイプのコーヒーマシンを出したのが1989年。6年後、2003年に全自動タイプの初期型を出しました」 完全な後追いにもかかわらず
ルンバの動きは“ランダム”か?――実は“臨機応変”タイプだった:滝田勝紀の「白物家電スゴイ技術」(1/3 ページ) ランダムタイプか、マッピングタイプか――最近、ロボット掃除機の動きを2つに分類する風潮もあるが、実はルンバはどちらにも該当しない。危険を素早く回避し、あくまでも掃除という目的を遂行するルンバの人工知能について、国内総代理店の技術担当者に話を聞いた。 ランダムタイプか、マッピングタイプか――最近、ロボット掃除機をその動きから2種類に分類する風潮があり、ルンバはランダムタイプの代表格のように扱われることも多い。しかし実際はかなり違う。ルンバはランダムタイプでもマッピングタイプでもなく、しいていえば“臨機応変”タイプ。その理由について、ルンバの日本総代理店セールス・オンデマンドのテクニカルサポート部、曽根泰氏に詳しく教えてもらった。 まずはこの映像を見てもらいたい。これはルンバの高
家電が驚くべき進化を遂げる! シャープの「生物模倣技術」とは?:滝田勝紀の「白物家電、スゴイ技術」(1/3 ページ) 「生物模倣技術」という言葉をご存知だろうか? 自然界に生息する生き物の機能や仕組みを参考にして、新たな技術の開発や性能向上に結びつける技術のことだ。そしてここ数年、「生物模倣技術」を家電分野に積極的に取り入れているのがシャープである。 シャープは、「イルカ」「アホウドリ」「トンボ」「ネコ」「アサギマダラ(蝶)」といった動物や昆虫を参考にした製品を送り出している。今回は、そのキーパーソンであるシャープ、ネイチャーテクノロジー推進プロジェクトチームのチーフ、大塚雅生氏に「生物模倣技術」を取り入れるきっかけから成果まで詳しく聞いた。 シャープの研究員である大塚雅生氏は、元々専門分野であった「航空工学」を使って、エアコンのファンの送風効率をそれまでの倍以上に引き上げた人物として、シ
※ 関連記事:ソニー解体? 株主との神経戦 ──株主から映画・音楽を上場するよう提案があった。14年度の事業計画を見ても、フォーカスは完全にエレキ。中核のエレキに専念している以上、映画と音楽を上場してもいいのではないか。 私のバックグラウンドがエンターテインメントなので、1年前に社長になったときには「エレキは大丈夫なのか」という指摘がけっこう多かったように思う。でも1年経つと今度は、エレキばかりやっていて大丈夫か、と言われてしまう。 昨年4月の経営方針説明会でも説明したとおり、エンタメと金融は非常に安定しており、利益貢献もしている。うまくいっているところに乗り込むのではなく、問題があるところに自分の時間とエネルギーを割くのが、経営者の仕事。今はエレキのビジネスが非常に苦しい状況なので、そこに自分の時間をほとんど使っている。特にテレビビジネスは社長になる前からやっていたので、徹底的にやってい
もはや日本では『ジャパネットたかた』の髙田明社長を知らない人はいないんじゃないだろうか。テレビで商品を語るときの甲高い声、しゃべり方。その真率な雰囲気に親しみを覚え、読者のなかには思わず購入してしまった方もいるやもしれない。しかし、昨今のテレビ販売不振の波は確実に『ジャパネットたかた』にも押し寄せているという。 深刻なほどに、いまテレビが売れていない 「いまテレビは異常なほど売れていません。商談にお越しになるメーカーさんも弱気なんです。これまでにないぐらいに日本のメーカーさん自体が落ち込んでしまってるんです」 そう話す髙田明社長はこう続ける。 「いままでは液晶テレビの調子がよかったから、私たちの会社もすごくテレビの印象が強かったと思います。しかし、昨年エコポイントの終了と地デジ化移行が実施され、業界全体として、その後は5割売り上げが落ちると言われてましたけど、実際は8割でした。さらに、いま
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