秋山直斗 @Squids_squib 映画秘宝ワースト10の斎藤工、俳優だから立場上ディスりたくてもディスれないという前置きでの一文。前置いたもの完全にぶっ壊すストレートな『コーヒーが冷めないうちに』ディスで笑った。超正論。 pic.twitter.com/tanwNqtclG 2019-01-21 23:13:48
「この世界の片隅に」が、現地時間11日(金)、アメリカで公開となった。限定都市のみの公開のため、批評を掲載しているメディア自体が少ないのだが、批評家の感想を統計的に見るrottentomatoes.comの点数は、97%。4月にもっと大きな規模で公開された「君の名は。」の98%にはやや劣るものの、これは相当に良い。しかし、個々に読んでみると、絶賛だらけというわけではない。 最も高く評価しているのは、「L.A. Times」。同紙のトップ批評家ケネス・トゥーランは、片渕須直監督が4,000枚以上の写真を集め、当時の広島と呉の様子を徹底的にリサーチしたことに触れ、「緻密に手で描かれたすばらしいビジュアルに感動させられる。それらはリアルで、まるで魔法のように、最も普通の状況をも美しく見せてしまうのだ」と書いている。ストーリーについても、「すずの話が自分のことのように思えてしまい、映画の最後で手を
日本公開から約8ヶ月を経て、「君の名は。」が、現地時間7日(金)、ついに北米公開された。英語吹き替え版とオリジナルの日本語版(英語字幕付き)、ふたつのバージョンがあり、タイトルはそのまま「Your Name.」だ。 オスカー候補入りこそ逃したものの、今作は、L.A.映画批評家協会から2016年の最優秀アニメに選ばれている。投票者に送られるスクリーナー(DVD)や映画祭などで見ていた現地ジャーナリストからも良い感想を聞いていたので(ある在L.A.スペイン人ジャーナリストは、昨年のベスト映画とまで言っていた)、全米公開の折に出る批評は良いのではないかと予測していたら、まさにそのとおりだった。 「L.A. Times」は、大規模公開される 「Going in Style」や「Smurfs: The Lost Village」より前のページで、もっと大きいスペースを割き、「君の名は。」を紹介。「壮
公開3週目を迎えても『シン・ゴジラ』の勢いは依然、衰えを見せない。IMAX、MX4D、通常上映と、毎回環境を変えて観ていたが、この原稿を理由にまた劇場に足を向けてしまった。高圧縮の情報量、現実の反映、オマージュ、トリヴィア、語られないまま終わった謎への解釈など、まるで20年前の『新世紀エヴァンゲリオン』テレビシリーズ放送終了後から翌年の劇場版公開にかけての熱狂が再現されているようだ−−と言っては言いすぎだろうか。いずれにせよ、繰り返し観ることで細部を語る魅力が増す作品であることは間違いあるまい。 マイナスをプラスにさせる庵野秀明のアレンジ ここでは、〈庵野秀明にとってのゴジラ〉から話を始めてみたい。というのも、特撮好きなエヴァの監督というイメージから誤解されがちだが、これまで庵野はウルトラマンほどの熱狂をゴジラには見せていなかったからだ。『シン・ゴジラ』の原点となる第1作の『ゴジラ』(54
発売前から高い期待を受け、今年の2月に発売されるとみるみるとウィルスのように海外サイトなどで「今年遊んだ中で最も革新的なシューターだ」というレビューが海外を中心に溢れた『SUPERHOT』。今回は何が”最も革新的”だったのかを書いてみたいと思う。”SUPER” ”HOT” ”SUPER” ”HOT” ”SUPER” ”HOT” 映画とゲームプレイを結びつける”バレットタイム” その最先端 ”全編が基本、スローモーションであり、自分が動くのと同じだけ周りの敵や銃弾も動く”という『SUPERHOT』。まずなにが革新的であるかというと、ここ15年ほどで発達した「あるゲームメカニクス」をピックアップしていることだ。これはたぶん、だれでも見たことがあるはずだ。すこしそのメカニクスについて振り返ってみよう。 さてビデオゲームをプレイして特に思うことがある。映画を観る感覚と自分でゲームプレイする感覚とい
英国の映画製作・配給会社「サードウィンドウフィルムズ」代表、アダム・トレル氏(33)と先日話す機会があった。アダム氏は日本をはじめアジア映画を海外に紹介しており、現在公開中の日本映画「下衆(げす)の愛」(内田英治監督)のプロデューサーも務めている。 「日本映画のレベルは本当に低い。最近すごく嫌いになってきたよ!」 アダム氏は憤っていた。断っておくが、アダム氏は日本映画をこよなく愛している。だからこその苦言なのだろう。 「アジア映画の中で韓国や中国とかが頑張っている。それに比べて日本はレベルがどんどん下がっている。以前はアジアの中で日本の評価が一番高かったけど、今では韓国、中国、台湾やタイなどにお株を奪われている。ちょっとやばいよ」 「下衆の愛」を手がけたのも「好きな日本映画があまりなくて海外配給が大変になってきた。それじゃ自分がプロデューサーになろうと思った」という動機からだ。
雑記。 ディズニーに勝てるとか勝てないとか、作り方が間違ってるとか、いろいろ言う人いるけど本当に日本のアニメ見てるのかな? 「団地ともお」見てたか?3DCGでちびまる子ちゃんやサザエさんのようなホームドラマをきっちり作ってたぞ。 「ベイビーステップ」見てるか?漫画原作だけど、ただの根性論じゃない「きちんとした努力」を描いているぞ。 「宇宙兄弟」を見たか?「おじゃる丸」のあの絶妙な空気感のすごさがわかるか? 「ニャッキ」などのストップモーションアニメを知ってるか? 「カレイドスター」知ってるか? 「ボンバーマンジェッターズ」を知っているか? そもそも海外のアニメはディズニーしか知らないんじゃないのか?というか海外のCGアニメはみんなディズニーと思ってんじゃないか? ウォレスとグルミット(ひつじのショーン)という傑作ストップモーションアニメを知っているか? ヒックとドラゴンは? 個人的な印象で
かつて庵野秀明は『紅の豚』について「全裸の振りして、お前、パンツ履いてるじゃないか!」「おまけに、立派なパンツ履きやがって!」と評した。その庵野秀明が主演声優として参加した『風立ちぬ』を観たのだが、宮崎駿の最高傑作ではないかと感じた。宮崎駿がパンツを脱いでいるところが良い。パヤオの立派なパンツに隠されていたチンコは、意外にもデカかったのだ。 『風立ちぬ』はとにかくエロい映画だ。「右手がメカで左手は美少女、そして口からは説教」*1が宮崎アニメの特徴であるが、本作のメカニックと美少女はとにかくエロい。単にキスシーンが多くて初夜のときめきが描かれているからとか、飛行シーンが美しいからという理由からだけではない。ヒューマンビートボックスすれすれのとんでもない手法で作られたSEが単なるメカニックである飛行機や自然現象である地震を生き物のように描いているという理由もあるが、どちらのエロさも死と結びつい
昨日の土曜日、宮崎アニメの新作『崖の上のポニョ』を見てきました。一応、ネタバレにならない範囲で感想を書きますと、見たことがない種類のアニメーション映画でした。アニメーションとしても映画としても、似た作品を俺は思い当たらないし、過去のどの宮崎アニメとも似ていません。 もちろんキャラクターとか、ディティールの演出やセリフはいかにも「宮崎駿」なんですよ。確かに宮崎アニメに違いないが、見ている最中の「違和感」は、これまで感じたことがないほどのものです。まるで、はっと気がついたら父親が人間モドキに変わっていたような感じ。 『魔女の宅急便』を試写で見たときに、それまでの宮崎アニメと雰囲気が違うので少しとまどったことがありますが、二度目に見たときには大好きになりました。『ポニョ』も複数回見れば、印象が変わるのでしょうか。たぶん、そうなのでしょうが、今度ばかりは「理解した」と思えるまでに時間がかかるかもし
『トイ・ストーリー3』95点(100点満点中) Toy Story 3 2010年7月10日(土)全国ロードショー 2010年/アメリカ/カラー/110分/配給:ブエナビスタ・インターナショナル(ジャパン) 監督:リー・アンクリッチ 製作:ダーラ・K・アンダーソン 製作総指揮:ジョン・ラセター 声の出演:唐沢寿明 所ジョージ ≪おもちゃを捨てられなくなるシリーズ3≫ ピクサー製作のアニメーションは、頭ひとつ以上抜き出た脚本力により、もはや10割打者といってもいいほどの傑作率を誇る。その作品群は原作ものではないオリジナルにこだわった企画ばかりだが、中でも「トイ・ストーリー」は記念すべき第一作。社のアイデンティティーといってもいい、スタッフ全員の夢を託した渾身の一本だったわけだ。 この大ヒットからピクサーの快進撃は始まったのだが、その3作目となる本作は、そんなわけで安直な「手堅い続編企画」のは
『仏陀再誕』25点(100点満点中) 2009年10月17日(土)公開 2009年/日本/カラー/114分/配給:東映 原作/大川隆法『仏陀再誕』 監督/石山タカ明 脚本/大川宏洋 声の出演:子安武人 小清水亜美 吉野裕行 白石涼子 置鮎龍太郎 悟りにチャレンジ 『仏陀再誕』は、この秋300万人の動員を目標とする、日本アニメーション期待の超話題作である。 女子高生、天河小夜子(声:小清水亜美)は、名物記者の金元にあこがれ、ジャーナリストを目指している。ところがその金元が自殺して以来、彼女には霊のようなものが見えるように。一方、ある宗教団体の教祖は奇跡を連発、テレビで大人気となるが……。 子安武人や銀河万丈、三石琴乃といった実力派声優と、業界有数のVFXスタッフをそろえた、まさにジャパンアニメーションの総力を結集した超大作。エル・カンターレことブッダの生まれ変わり、大川隆法(幸福の科学)が製
蛍業界のイメージ戦略として定期的に放送される映画*1のお話。もはや説明するまでも無い、国民的反戦映画と言えるでしょう。 初めて私が見たのは小学4年生の時。あまりに怖かったのを覚えています。以来、放映されてもしっかりと見ることは無く今に至っているのですが、今年は久しぶりに通して見ました。抱いた印象は「モラトリアム喪失の環境変化に対応出来なかった若者の悲劇」です。戦争災害うんぬんはあんまり関係ないんじゃないか、というお話をします。 あらすじ 物語は清太(14)が駅で死ぬ場面から始まる。清太の死から時間を逆行すること数日、清太の視点で物語は進められていく。 神戸を襲った空襲により母親を焼かれ、父親は出征しているため身寄りの無い清太と節子(4)の2人。2人は近くに住む叔母を頼るが、その叔母からは辛辣な態度と言葉を浴びせられてしまう。母親の形見の着物を米に換えられ、その換えた米もろくに振舞われず、や
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