技術力があるのに、もうからない。その原因の一端は、技術者や経営者が変動費ばかりを見て、固定費の管理がおろそかになっていることにある。「プロフィタブル・デザイン」(利益獲得設計)の提唱者であるプリベクト代表取締役の北山一真氏はそう指摘する。なぜ原価の大きな割合を占める固定費が見過ごされてしまうのか、同氏に聞いた。(聞き手は、高野 敦) ――北山さんが書いた「『iPhone』がもうかる本当の理由」は、今のところ日経テクノロジーオンラインで今年最も読まれている記事です。内容をかいつまんでいうと、米Apple社が約30%と非常に高い営業利益率を確保している秘訣は、固定費の徹底的なマネジメントにあるというものでした。 この記事に対する読者の反応をSNS(Social Networking Service)上で見ると、「Apple社にそんな一面があったとは…」「その視点はなかった」といった感想が多かっ