いま、意外と盛り上がっているのはセキュリティ商談。そんな話を複数のITベンダーの人から聞いた。正直、最初に話を聞いたときには、どんな案件なのか、全くイメージできなかった。商談の相手は製造業、しかも情報システム部門ではなく、ユーザー部門だという。うーん、分からない。でも話を聞いて合点がいった。盛り上がるセキュリティ商談も、季節の大きな変わり目を象徴するような話だったのだ。 ユーザー企業は今、IT投資を復活させつつある。だが投資候補は、大不況で凍結していた各種アプリケーション、そしてITコストの削減につながる仮想化・プライベートクラウドなどのITインフラ案件といったところだろう。セキュリティ関係は、大方のユーザー企業が既にそれなりの投資をしており、必要最小限の案件を別にすれば、今この時点でセキュリティ商談があちらこちらに転がっているとは思えない。私の認識はそんなところだった。 では、なぜ今、セ