2021.03.04 08:00 総務省幹部らの不正疑惑、逃げ台詞の「記憶にありません」を封じる追及法とは ●山崎雅弘の「詭弁ハンター」(第4回) 国会で不正疑惑への関与を追及されている当事者が、重要な質問に対して口にする「記憶にありません」という言葉。「貴方は不正への関与を意味する何々をしましたか?」と問われて「はい」と答えれば不正への荷担を認めたとして罪に問われ、「いいえ」と答えれば、あとで実際には関与していた事実が明らかになった時、偽証や虚偽答弁になる。そんな窮地の状況で、逃げ道としての「記憶にありません」は便利な言葉です。 本当は関与していても、この言葉で当座の追及をはぐらかし、事実関係がその後も明らかにならなければ、関与していないように見せかけて逃げ切れるからです。 『広辞苑』で「詭弁」の意味を引くと、「命題や推理に関する論理的操作によって生ずる、一見もっともらしい推論(ないしは