イラン核合意からの離脱を表明した後、ホワイトハウスの会見場を去るトランプ(5月8日) Jonathan Ernst-REUTERS <イラン核合意からの離脱表明とほぼ同時に、国務省のエース級専門家が辞めた理由> トランプ米大統領は5月8日、イラン核合意からの離脱を表明した。米国務省ではその直後、核拡散問題のエース級専門家が辞職した。政府当局者やアナリストは、17年1月のトランプ政権発足から続く頭脳流出に警告を発している。 辞職したのは核合意の実施を調整する担当者の1人だったリチャード・ジョンソン(38)。数週間前まで、何とか合意を維持しようとイギリス、フランス、ドイツなどとの話し合いを続けていたが、結局この努力は報われなかった。 ジョンソンは辞職の理由を明らかにしていないが、本誌は同僚やスタッフに送ったお別れのメールのコピーを入手した。それにはこうある。「(核合意は)明らかにイランの核武装