チャットGPTを利用して安藤昇さんが作った成績一覧表の所見欄の例。架空の生徒の名前とデータを入力した=2023年7月14日午後2時54分、李英浩撮影 学校教員が通知表の「所見」を書く際、チャットGPTなどの生成AI(人工知能)を使うことは認められるべきか――。学期末、子供たちに渡される通知表を巡り、そんな問いが話題になっている。動画投稿サイトで活用法を紹介する教員まで登場する一方、職員室では「書くなら一から自分で」といった声も根強い。教員たちが強い関心を示す背景には、学校現場が抱えている課題がある。 「生徒へのアドバイスを表に入れてください」 「成績の一覧表を作ります。名前は安藤君、加藤君、佐藤君。安藤君の点数は20点、40点、10点……」 私立青山学院中等部(東京都渋谷区)で情報教育を担当する非常勤講師・安藤昇さん(55)が、マイクを使ってパソコンに架空の生徒の名前を吹き込んだ。画面に映