歌詞を与えれば作曲・演奏・歌唱と残りの全てをやってくれるAI作曲完パケサービス「Suno」。音楽制作界隈では「MIDIで吐いてくれ」との声が多く上がっています。 いい感じの音楽が出るまでガチャを引けばいいのですが、Sunoを効率化のために使いたい、アイデア出しのために利用したいんだけど、出力された音楽をいちいち手弾きで入力するのもだるい、という話です。 今回はこの解決策をご紹介しようと思います。詳しい人ならご承知のことと思いますが、改めて。 以前のコラムで紹介したように、例えばLogic ProのFlexPitchのようなピッチエディターを使えば、単音のオーディオファイルからMIDIデータを取り出すことは可能です。 実際、筆者はUVR5という音源分離ツールを使って取り出したBassトラックをFlexPitchによってピアノロール表示し、それを改めてMIDIデータとして打ち込むというのをやっ
Dreamtonicsが開発する歌声合成ソフト、Synthesizer Vは、これまでアップデートの度に世の中に大きな衝撃を与えてきたのはみなさんもご存じのとおりですが、11月24日、また新たなバージョン、1.11.0を発表するとともに、そのβテスト版である1.11.0 Beta1が公開になりました。今年6月に登場した1.9.0ではラップを実現し、8月に登場した1.10.0では人間のフィードバックを強化学習するRLHFに対応してより上手に歌うようになったばかり。そして今回の1.11.0では歌わせるエンジン部分そのものというより、歌声合成ソフトとしてのツール部分を大きく進化させ、まさにDTM界に衝撃を与える機能を実現させたのです。 その1つ目は、人の歌声を元にスコアを作成すると同時に歌詞も入れ込んでしまうという機能の実現です。昔から鼻歌を元にスコアを作るという技術はありましたが、それらとは次
10月18日、ヤマハがVOCALO CHANGER PLUGIN(ボカロ・チェンジャー・プラグイン)なるWindows/Mac用のVST3およびAudioUnits対応のプラグインのダウンロード販売を開始しました。これは人が歌った歌声をVOCALOIDの合成音声に変換することができるプラグイン。打ち込みを必要とせず、より簡単にVOCALOIDの歌声を作ることができるユニークなプラグインです。昨年発売されたVOCALOID6に搭載されていたVOCALO CHANGERという機能をプラグインとして切り出した格好ですが、単なる切り出しではなく、リアルタイムでの変換が可能になったり、操作可能なパラメータが追加されるなど、かなりパワーアップしたソフトとなっています。 価格は22,000円(税込)で、VOCALOIDユーザーであれば、クロスグレード版(※対象商品は記事最後に記載)を11,000円で購入
「VOCALOID β-STUDIO」の試用申し込み受け付けが開始されたという記事を書くとともに、実際に申し込みもしていました。リリース前の協力者による作例が少しずつ公開されてきた23日、初回受付分からの抽選が行われ、筆者は運良く当選しました。 当選の案内著名ボカロPで外れた方もいらしたようなので、かなりの難関だった模様ですが、せっかく試す機会を得られたので、まずはインプレッションを書いてみようと思います。 Cubaseユーザー以外の使い勝手VOCALOIDを開発するヤマハにとって、Cubaseを開発している独Steinbergは子会社。ヤマハのDAWにはCubase LEのライセンスが付属するなど、強い連携をしています。VOCALOIDと連動するVOCALOID Editor for Cubaseも早くから提供されていて、「VOCALOIDを使うならCubase」となるのは当然のことでし
音楽制作ツールには、Cubase、Studio One、FL Studio…のように汎用性の高いDAWソフトのほかにも、マスタリングに特化したソフトや波形編集に特化したもの、最近ではAI作曲機能が強力なものなどがあります。そうした中、それらとはまたちょっと異なるアプローチで、、作曲という部分に特化した音楽制作ツールもあります。その一つが、ハンガリーのソフトウェアメーカーであるMusicDevelopmentsのRapidComposerというWindowsでもMacでも使えるソフトです。 もともと2010年に誕生したこのソフトは、コード進行の作成やフレーズの生成にフォーカスしており、作曲における作業を効率よくこなせて、アイディア出しにも使えるツールとして進化してきた歴史があります。最新バージョンは4.7となっていますが、RapidComposerは国内に代理店がないこともあり、日本のDTM
ヤマハは8月22日、新しい歌声合成ツール「VOCALOID β-STUDIO」の参加申込受け付けを開始しました。審査に通ると、DAW(音楽制作ソフト)のプラグインとして使える「VX-β」が提供され、新しいVOCALOID音源を利用した楽曲の制作が可能になります。 ユーザーインタフェースは従来のVOCALOID Editorとは大きく異なり、自然な強弱をつけられるPowerノブなどで歌唱のディレクションを与えることができるようです。パラメータは従来のVOCALOIDとは大きく異なっています。歌詞とメロディーを入力するための独自エディタは持っていないという記述が気になります。 ▲ケロケロボイスにするKeroというスライダーも用意されている。UTAUの.ustファイルの読み込みにも対応している このスクリーンショットでは、ゲキヤクβという音源が見えますが、もともとは、くるくる数字さんによるUTA
発端はこのツイート。「本当のDTM」をやってらっしゃる方がいたら、それがなんなのか答えを教えてください!、という問いかけによって、世の中のDTMerを巻き込んだ大喜利がスタートしました。 これは一言申さねばなりません。なぜなら、筆者は本当のDTMを体験した数少ない生き残りだからです。 DTM(Desk Top Music)という言葉を最初に使った製品が登場したのは、1988年のこと。PC-9801用のDTMパッケージ「ミュージくん」です。MIDI音源として、LA音源のMT-32、PC-9801用MIDIインタフェース、ダイナウェアが開発した五線譜ベースのソフトウェアをバンドルしたものでした。2020年度未来技術遺産にも認定されています。 ▲ミュージくん ちなみにDTMというのは、DTP(Desk Top Publishing)から発想したローランドのネーミング。Macintoshとページプ
【無料配布】任意のオーディオソースをMIDIに変換できる最先端のオーディオプラグイン DamRsn「NeuralNote」がリリース&無料配布中!! 2023年5月13日土曜日 無料製品 任意のオーディオソースをMIDIに変換する最先端のオーディオプラグイン DamRsn「NeuralNote」がリリース&無料配布中となっております。 任意のオーディオソースをMIDIに変換できる最先端のオーディオプラグイン DamRsn「NeuralNote」がリリース&無料配布中となっております。 NeuralNote は、最先端のオーディオから MIDI への変換をお気に入りのデジタル オーディオ ワークステーションにもたらすオーディオ プラグインです。 あらゆる音楽器に対応 (音声を含む) ポリフォニック転写をサポート ピッチベンドをサポート 軽量で非常に高速な転写 プラグインで直接、転写された M
AI歌声合成技術の開発を手掛けるテクノスピーチ(名古屋市)は2月18日、AI技術により人間らしい歌声を合成できるソフトウェア「CeVIO Pro」のα版を24日に無償公開すると発表した。既存バージョンの「CeVIO」「CeVIO AI」とは異なり、Windows・macOSの両方に対応。追加の許諾や利用料不要で商用利用も可能。 CeVIO Proは、楽譜と歌詞を入力すると、AIが人間らしい歌声をシミュレーションして出力する歌声合成ソフト。まずは無料で商用利用もできるキャラクター音源1種類と編集ソフトをα版としてリリース。当該音源は正式版のリリース後も無償提供する。 現在の最新版であるCeVIO AIは、Windows専用で音楽制作ソフト(DAW)との連携に未対応。販売方法も買い切り方式だが、CeVIO ProはmacOSにも対応し、DAWとの連携も可能。第2弾以降のキャラクター音源はサブス
小学校2年生のころからプログラミングを始めた --Synthesizer Vの話に入る前、Kanruさんの子供時代について伺いたいのですが、最初のコンピュータに興味を持ったのはいつごろだったのですか? Kanru:3歳のころ、父からもらったおもちゃで電気の仕組みに興味を持つようになり、小学校に入ったころからラジオ作りなどをしていました。コンピュータもラジオ作りと同じころで、小学校2年生のころにAdobe(当時はMacromedia)のFLASHを使ってプログラムを組むようになったのが最初です。友達がみんなゲームで遊んでいたのに、親が厳しかったので、ゲームはダメと言われていました。そこで、FLASHを使ってクラスメイトが持っているゲームを真似して作ってみたのです。親も自分が作るゲームならいい、と。 Profile Kanru Hua(華 侃如) ●1997年生まれ・中国上海市出身。英語で授業
The future of music production is here. A cumulation of years of AI research, signal processing, and an unwavering passion for music has led to Synthesizer V. A music producer’s dream, our pioneering synthesizer faithfully replicates the nuances of the human singing voice – without limiting your vocabulary. With access to customizable, realistic vocals at your fingertips, you can bring your idea t
2020年9月8日、独立行政法人国立科学博物館(東京都台東区)が2020年度の「重要科学技術史資料(未来技術遺産)」として16件を発表しました。DTM関連の世界では、すでにRolandのTR-808が未来技術遺産として登録されていましたが、今回、ミュージくん(1988年発売)、MIDI 1.0規格書(1984年リリース)、さらにはドンカマの愛称で知られる国産初のリズムボックス市販機、KORGのドンカマチック(1963年発売)などが殿堂入りとなりました。 中でもミュージくんは、DTM=デスクトップ・ミュージックの原点ともいえるものであり、DTMという言葉自体がミュージくんの登場とともに生まれたもの。そのミュージくんが未来技術遺産になったというのはDTMステーション的には感無量ともいえる出来事。そこで今回のミュージくんの殿堂入りをお祝いさせていただくとともにミュージくんとはどんなものだったのか
もうお分かりだと思うが、この懐かしいフォークソングのような雰囲気の曲は、最初から最後まで全てAIが作ったものだ。人間が加工してブラッシュアップした部分はない。 2月22日に、楽譜を入力すれば自動で人間のような歌声を出力するAI歌声合成ソフト「NEUTRINO」(ニュートリノ)が登場した。何もしなくても勝手に人間のように歌うということで、ネット上で話題になっている。 そこで私は考えた。「作詞や作曲、仕上げをするAIはすでにある。もしかして、AIだけで曲を作れるのではないか」。作曲AIのデモソングは今までもあったが、AIが作った曲を人間がブラッシュアップしたものが多く、全工程AIという曲はなかなかない。 今回はAIの力を総動員して楽曲制作してみた。制作を通してAIと触れ合ってみると、「AIシンガーは息継ぎをしないと歌えない」「AIには適切な指示を出さないといけない」といった、まるで人間のような
2019年のNAMMでセンセーショナルに発表されたMIDI 2.0。DTMステーションでも「MIDIが38年ぶりのバージョンアップでMIDI 2.0に。従来のMIDI 1.0との互換性を保ちつつ機能強化」という記事で紹介するとともに、その後の経過ということで5月には「MIDI 2.0の詳細が発表!MIDI 1.0との互換性を保ちつつベロシティーは128段階から65,536段階に、ピッチベンドも32bit化など、より高解像度に」という記事で、MIDI 2.0のプロトタイプについても取り上げました。 その後、どんな状況になっているのだろう……と気になっていたのですが、ついに2020年2月22日、MIDI 2.0が正式な規格として成立しました。アメリカのMIDI管理団体であるThe MIDI Manufactures Association(MMA)と日本の団体である一般社団法人音楽電子事業協会
ローランドが新製品、「Zenbeats(ゼンビーツ)」を発表。「Zenbeats」は、iOS/Android/Mac/Windowsに対応したマルチ・プラットホームの音楽制作ソフトウェアで、本日から無料で(!)ダウンロードすることができます。 Mac版「Zenbeats」 誰もが手軽に曲作りを楽しめることを目標に開発されたという「Zenbeats」は、シンプルで使いやすいユーザー・インターフェースを備えた新感覚の音楽制作ソフトウェア。多数用意された“ループ”をタイムラインに沿って並べるだけで、初心者でも簡単にオリジナルの楽曲を作ることができます。もちろん、ソフトウェア音源やシーケンサー、エフェクトといった機能も備えているので、自分でフレーズ/パターンを入力することも可能。長尺のオーディオを扱うことができる『オーディオ・エディター』や、ピアノ・ロール画面でメロディーを入力できる『ノート・エデ
先月の『Maker Faire Tokyo 2019』でも注目を集めた「NTS-1 digital kit」は、手のひらサイズのDIYシンセサイザー。DIYシンセサイザーと言っても、ハンダ付けなしで簡単に組み立てることができ、ドライバーなどの必要な道具もすべてパッケージに含まれています。税別予定価格10,000円前後と安価ながら中身は本格的で、prologue/minilogue xd直系のデジタルMULTIエンジンを搭載(prologueの開発者インタビュー記事はこちら/minilogue xdの開発者インタビュー記事はこちら)。4種類の波形を選択できるオシレーター、4タイプのマルチモード・フィルター、エンベロープ・ジェネレーター、3基のLFO、3種類のエフェクト、アルペジエーターといった機能を備え、幅の広い音作りに対応しています。手前には鍵盤型のリボン・コントローラーを装備するほか、M
本日、8月8日、808の日、TR-808の歴史が大きく塗り替えられます。TR-808の上位版もしくは新バージョンといっていい、新ドラムマシン、RC-808が誕生し、これが無料配布されることになったのです。開発したのは40年前にTR-808を開発した菊本忠男(Tadao Kikumoto)さんと、当時ローランドでTR-808を開発していた通称アナログマフィア(Analog Mafia)のみなさん。もちろん、みなさんすでにローランドを引退しているのですが、今も現役バリバリの技術を持ったエンジニアたち。40年前「本当はTR-808をもっと、こうしたかったけれど、当時の技術、当時の予算では成しえなかった」という悔しい思いを胸に、最新のテクノロジーを活用し、その理想を実現させたのです。 ここで採用したのは、その理想の回路をソフトウェア的に実現するという手法。RCとはReCreate=再創造という意味
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