厚生労働省は28日、小林製薬の紅こうじサプリメントの原料から検出された「プベルル酸」について、動物実験の結果、腎臓への毒性があることを確認したと発表した。ラットにプベルル酸を7日間繰り返し投与したところ、尿細管の壊死などが確認されたという。厚労省は、プベルル酸以外に見つかった二つの物質についても、同様に試験を実施する。 日本腎臓学会が実施した摂取者の調査では、腎臓の機能が低下する「ファンコニー症候群」が多くの患者にみられた。【松本光樹】
松田憲幸・大阪府八尾市議のスマートフォンの画面。決済アプリでさまざまな支払いに使われていた=八尾市役所で2024年5月7日午前11時37分、矢追健介撮影 偽造マイナンバーカードを使ったとみられる携帯電話の「乗っ取り」問題で、ソフトバンクの宮川潤一社長は9日、「マイナンバーカード原本と合わせて二重の本人確認をする運用が一部の店舗で不十分だった。迷惑を掛けて申し訳なかった」と陳謝した。 この日の決算説明会で問題に言及した。今後は運用を徹底した上で、偽造カードによる乗っ取りを防止する仕組みを各店舗に順次導入するという。 この問題を巡っては、大阪や東京の地方議員を標的に、携帯電話を機種変更して乗っ取り、ネットショッピングやキャッシュレス決済などで高級時計などを不正に購入する被害が確認されている。いずれも名古屋市のソフトバンクの店舗で、偽造とみられるカードが提示され、本人確認の手順を通過していた。【
森文男鎌倉署長(左)から感謝状を受け取った小児科医の高原麻里子さん=神奈川県鎌倉市の鎌倉署で2024年4月19日、横見知佳撮影 偶然が重なり女児の命が助かった――。今月1日、神奈川県のJR鎌倉駅前の交番に心肺停止状態の女児(8)が運び込まれた。たまたま通りかかった小児科医の高原麻里子さん(44)が交番に設置されている自動体外式除細動器(AED)で救命処置。女児は病院に救急搬送されて一命をとりとめた。 その日、高原さんは早く仕事が終わり、いつもより1本早い電車に乗って帰路についた。午後6時15分ごろ、鎌倉駅に着くと、駅前交番に親子3人が入っていく姿を見かけた。通り過ぎたが、どこか異変を感じてすぐに交番に駆け込んだ。 交番の中では女児が床に寝かされ、父親が必死に人工呼吸をしている。救急車を慌てて呼ぼうとする母親。警察官も動揺し慌てている様子だ。女児は目を見開いたままぐったりとしている。「心停止
能登半島地震で被災した石川県珠洲(すず)市の印刷会社「スズトウシャドウ印刷」が4月1日、営業を再開する。同人誌印刷では全国的に名の知られた会社だが、設備の損傷や断水のため納期が迫った受注物の制作が間に合わない事態に陥った。一時は廃業も考えたというが、SNS(ネット交流サービス)で窮状を訴えたところ、救いの手が差し伸べられた。 地震翌日の1月2日。社内では機械や棚が倒れ、紙や製本済みの受注物が散乱して出荷不能な状態だった。取締役の平野真由美さん(47)はX(ツイッター)で被災状況を報告し「入稿いただいたお客様、できる限りの事をいたしますが、状況によってはご相談の連絡をすることになるかもしれません」と投稿した。 社長を務める平野さんの父が約40年前、同人誌印刷を始めた。北陸では唯一の取扱業者で、業界でも古株だ。国内最大級の同人誌イベント「コミックマーケット」や東京、大阪、福岡で開かれる「コミッ
飛来数全国一のマガモのブランド名「常陸国天然まがも」の発表会。小さな字で「ひたちのくに」と読み仮名が振られている=水戸市笠原町の県庁で2023年11月30日、木許はるみ撮影 「常陸牛」「常陸乃国いせ海老」……。茨城県が「常陸○○」の名で高級食材を売り出す中、ブランド化に思わぬ壁があった。読み方だ。全国の20~30代の半数程度が「常陸」を読めないという調査結果が明らかになった。 「常陸」は茨城の旧国名。由来は諸説あり、713年編さんの「常陸国風土記」では、一つの道が続く「直通(ひたみち)」と、ヤマトタケルが巡行した際に袖を浸したため「ひたす」から「ひたち」に転じた二つの由来が書かれている。 では、なぜ「常陸」の表記なのか。茨城の歴史に詳しいかすみがうら市歴史博物館の千葉隆司館長は「理由はわかっていないんですよね」と明かし、「当たり前のことは資料が残りにくく、地名の字も資料が少なくて研究が難し
商店街活性化と買い物弱者対策として始まった勝浦市のドローン配送サービスだが、1年あまりで中止されることになった=勝浦市で2023年1月18日午後0時35分、岩崎信道撮影 ドローンと電気自動車(EV)を活用した商品配送サービス事業について、千葉県勝浦市は3月末で中止することが判明した。需要がなかったことが理由。同事業により、2022年度から3カ年度で計約1億円の補助をする予定だったが、市は最終年度だった24年度予算案に関連費を盛り込まないことを決めた。 市商工会関係者らで組織する市商店街活性化推進協議会による「商店街等にぎわい創出事業」として、商店街の活性化と買い物弱者支援などを目的に23年1月に始まった。JR上総興津駅前に開設したデポ(物流拠点)で客の注文を取りまとめ、スタッフが商店を回って注文品をピックアップ。ドローンに載せ、客が指定する着陸ポイントまで運ぶ。並行してバンタイプのEV
能登半島地震で被害が出た石川県輪島市出身の漫画家、永井豪さん(78)の所属プロダクションは25日、同市の「朝市通り」にあり、地震後の大規模火災で焼けた「永井豪記念館」が展示、管理していた直筆の原稿や原画が「焼失せずに現存していると確認された」と発表した。 地震発生当時は原稿や原画109点、フィギュアなどの立体物25点を同館に貸し出していた。市観光課の担当者が同日、立ち入り調査し、全て見つ…
石川県の馳浩知事は1日、同県能登地方で震度7の地震が発生したことを受け、政府に自衛隊の災害派遣を要請したと明らかにした。首相官邸で記者団に述べた。 馳知事は「帰省中で自宅にいた。飛行機も新幹線も止まっており、(岸田文雄)首相や林(芳正)官房長官とすぐ連絡を取って、ひとまず官邸に来た」と説明。県庁の…
「一人娘をなけなしの貯金で進学させたい。お許しいただきたい」。こうした謝罪文が、埼玉医大総合医療センター(埼玉県川越市)の岡秀昭教授(感染症科)の元に次々と届いている。差出人は過去に誹謗(ひぼう)中傷を投稿した人物だ。新型コロナウイルスを巡っては、多くの医療従事者が中傷にさらされた。岡教授は被害をなくそうと、悪質な投稿者の情報開示や賠償を請求している。中傷との戦いは、コロナ禍が沈静化した今も続いている。
俳優・草なぎ剛(49)が26日に配信されたABEMA「ななにー地下ABEMA」に出演し、誰もができるアレに大苦戦する場面があった。 「草なぎ剛の人生初体験に密着」する企画で、「大江戸線六本木駅から国立競技場駅まで移動し、国立競技場の写真を撮れ!」というミッションが課された。 そこで、モバイルPASMOが入ったスマホを渡された草なぎだったが「えっ?」とチャージの仕方が分からない様子。「みちょぱヘルプ!」と叫び、指南されると、ひとまずはスマホを置く場所を理解していた。 しかし途中でスマホを動かしてしまったため、チャージ画面が表示されず。「わからない…」と困惑してたが“試行錯誤”のすえ、なんとか1000円のチャージに成功していた。 この件について、スタジオで振り返っていると「まったく意味わかんない!」と吠えた草なぎ。「なんでお金がケータイにチャージされるのかがわかんないでしょ?それに戸惑って30
台湾有事を念頭に、避難住民の受け入れについて熊本県の蒲島知事に要請した松野官房長官(中央)=熊本市中央区の熊本県庁で2023年10月17日午後4時3分、山口桂子撮影 松野博一官房長官は17日、熊本県庁で蒲島郁夫知事と面会し、台湾有事を念頭に、沖縄県の離島住民の避難先として、移動手段の確保や受け入れ施設の整備などの計画を2024年度中に策定するよう要請した。蒲島氏は「国民保護の拠点としても役割を果たしたい」と前向きな姿勢を示した。政府が避難住民の受け入れ準備を自治体に正式に要請するのは初めて。 沖縄県の国民保護計画では有事の際、台湾に近い石垣島や宮古島などの住民を沖縄県外に避難させる。23年3月には住民や観光客計12万人を航空機や船舶で九州に避難させる想定で政府と共に図上訓練を実施した。一方、熊本、鹿児島両県でも、国民保護法に基づく武力攻撃事態を想定した図上訓練を24年1月に予定している。
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