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ブックマーク / huyukiitoichi.hatenadiary.jp (17)

  • AIによる「自動化」の背後に隠れて生み出された、大量の人間を必要とする仕事について──『ゴースト・ワーク』 - 基本読書

    ゴースト・ワーク 作者:メアリー・L・グレイ,シッダールタ・スリ晶文社Amazon『ゴースト・ワーク』とまるでホラー小説のような書名だが、ノンフィクションである。「ゴースト・ワーク」とは書の造語で、人工知能やウェブサイトの動作を支えている、見えづらい(あるいは、意図的に隠されている)裏側の人間の労働のことを指している。わかりやすい例でいえば、人工知能のモデルに学習をさせるために、の画像にのラベルを貼りつける、あるいはフェイスブックやインスタグラムやツイッターのようなSNSで、暴力的なコンテンツとAIが自動で判定したコンテンツが、当にまずいものなのか、誤判定されたものなのかをチェックする仕事である。 GPT-3〜4の登場もあってAIの発展著しい昨今、AIは多くの人間の仕事が奪われると恐怖と共に語られることが多いが、まだまだ完全に人間の仕事を置き換えることは難しい。それは逆にいえば、「

    AIによる「自動化」の背後に隠れて生み出された、大量の人間を必要とする仕事について──『ゴースト・ワーク』 - 基本読書
    myogab
    myogab 2023/07/09
    そういう意味でのゴーストワークてのは、その内に民主主義国家における国政選挙や世論調査、株式市場における投資家のような社会にとって不可欠な存在として顕在化してくやろね。てかSNSて大衆を無償労働に利用なデザ
  • 会話にはルールがある──『会話の科学 あなたはなぜ「え?」と言ってしまうのか』 - 基本読書

    会話の科学 あなたはなぜ「え?」と言ってしまうのか (文春e-book) 作者:ニック・エンフィールド文藝春秋Amazon書『会話の科学』は、会話全般に光をあて、そこにどのようなルールや傾向があるかを分析していく一冊だ。我々は会話をしている時、無意識的にそうしたルールを遵守していて、(ルールを)守らないと……とがんばっていることはそうそうないが、書を読めば確かに自分がルールを無意識的に遵守していることに気がつくだろう。 あるいは、会話がうまくいかないと感じている人は、自分が認識していない会話のルールが存在することに気がついて衝撃を受けるかもしれない。ルールや会話の傾向自体は記載されてみれば、「相手が「肯定」を返しやすい質問をする」など「いわれてみればそうだな」と思うものばかりで意外なものはないのだけど、あらためて意識すると、自分がいかに複雑なことを簡単そうにやっているのかがよくわかる。

    会話にはルールがある──『会話の科学 あなたはなぜ「え?」と言ってしまうのか』 - 基本読書
    myogab
    myogab 2023/04/11
    テレビタレントはその熟練なので、セリフが被る事が殆ど無く、台本も無いのにスムーズに収録が進む。いくらショーレースに強くてもそのスキルが無いと、バラエティでグダグダな空気を作ってブレイクしきれない…
  • 生命の本質を分子間の相互作用の中に見出す新しい分野──『相分離生物学の冒険――分子の「あいだ」に生命は宿る』 - 基本読書

    相分離生物学の冒険――分子の「あいだ」に生命は宿る 作者:白木賢太郎みすず書房Amazonこの『相分離生物学の冒険』は、米国の学会では2018年からよく取り上げられるようになってきた、最新の生物学分野の研究テーマである「相分離生物学」について書かれた一般向けのノンフィクションである。著者の白木賢太郎はこの分野の研究者で、東京化学同人社などですでに相分離生物学の著作のある研究者だ。 相分離生物学とは何なのか。 僕は相分離生物学のことは名前すらも覚えがない(読んだことぐらいはあるのかもしれないけど)状態で読み始めたが、これはおもしろかった。現代の我々は人体を構成する要素についてかなりの部分わかってきている。DNAの解析も進み、どんなタンパク質で人体が構成されているのかも、あらかた把握できているといえるだろう。 では、そうして判明した人体の構成要素をピンセットで並べていったら、素材が完成した段階

    生命の本質を分子間の相互作用の中に見出す新しい分野──『相分離生物学の冒険――分子の「あいだ」に生命は宿る』 - 基本読書
    myogab
    myogab 2023/03/20
    生命を国家に例えるとたんぱく質とは文字情報。ただ憲法(書かれた文書)がそこに在っても国家は組織されない。
  • 習慣はどうやって形成されるのか?──『習慣と脳の科学――どうしても変えられないのはどうしてか』 - 基本読書

    習慣と脳の科学――どうしても変えられないのはどうしてか みすず書房Amazonいつも通勤や通学につかっている道は、何も考えずにも動けるぐらいには「習慣」になっているものだ。むしろいつものルートとは別の方角に行く必要がある時、そのことを忘れて「習慣」に引っ張られたりする。われわれは家の鍵をしめる動作をする時に、いちいち右手でかばんの右ポケットから鍵を出して差し込み右に回し──などと意識することもなく、習慣的動作によってほとんどを無意識にこなしている。 もし、習慣を脳に形成する力がなかったら、生活は面倒くさいものになるだろう。一方で、タバコや薬物のように、悪い習慣が形成されてしまう危険性もある。こうした習慣は、脳のどのようなプロセスによって形成されるのか? また、その仕組がわかるのなら、習慣を変えることもできるのではないか? そうした問いが連続していくのが、書『習慣と脳の科学――どうしても変

    習慣はどうやって形成されるのか?──『習慣と脳の科学――どうしても変えられないのはどうしてか』 - 基本読書
    myogab
    myogab 2023/02/17
    草食系の若者増大とドーパミンを抑制する教育環境~とかあるのかね。
  • なぜ一見何の利益もない嫌がらせ行為を行う人間が存在するのか?──『悪意の科学: 意地悪な行動はなぜ進化し社会を動かしているのか?』 - 基本読書

    悪意の科学: 意地悪な行動はなぜ進化し社会を動かしているのか? 作者:サイモン・マッカーシー=ジョーンズインターシフトAmazon最近、仕事中のほとんどの時間は何らかのゲーム配信(最近はLeague of Legends)を垂れ流していることが多い。人気のストリーマーは数千、数万といった視聴者を集める。そうすると、一人用ゲームではない対戦系ゲームを配信で行っている配信者は、少なからぬ「嫌がらせ」行為に遭遇するものだ。 たとえば、配信者がゲームのマッチングを開始したのにタイミングを合わせてマッチング開始し、配信者とマッチングしたらその試合で通常ありえないえないゲームプレイをして負けに導いたり、挑発行為を繰り返したり、Apexのようなバトロワなら配信を見て位置を把握し集中攻撃をかけたりが行われるのである。 そうした悪意あるプレイヤーが、なぜ、自分にとってたいして利益があるようにも思えない悪意あ

    なぜ一見何の利益もない嫌がらせ行為を行う人間が存在するのか?──『悪意の科学: 意地悪な行動はなぜ進化し社会を動かしているのか?』 - 基本読書
    myogab
    myogab 2023/01/26
    日本を衰退させてでもサヨクを潰したかった反共勢力とか、少子化で人口が減ろうが、優生思想の如き経済的断種政策(格差拡大)を続けてきた保守政権の情動やね。ダンピングも勝利後の利益が見込めるから強行できる訳で
  • 所有は人を幸福にするか?──『人はなぜ物を欲しがるのか:私たちを支配する「所有」という概念』 - 基本読書

    人はなぜ物を欲しがるのか:私たちを支配する「所有」という概念 作者:ブルース・フッド白揚社Amazon人間にとって「所有」とは重要な概念だ。何一つ持たずに暮らしている人などそうそういるはずもないし、年末年始には毎年何を買って(所有して)良かったのかの振り返りが上がる。車や家など、所有がそのまま人生やその人の価値観や立場をあらわすステータス、象徴になるものも多い。所有しているものは自分の一部なのである。 われわれは新しいモノを買って所有しても、次はさらにもっと良いものを所有できないかと考える。その欲求には終わりがない。モノを所有することで、人はそれが奪われたり損なわれたりするのを恐れるようになり、行動に歪みが出ることもある。 モノを所有することで幸せになれると私たちは考える。だがむしろ、所有によってかえって惨めさが増すことも少なくない。富の蓄積にやっきになった一生をふり返り、「ああ、いい人生

    所有は人を幸福にするか?──『人はなぜ物を欲しがるのか:私たちを支配する「所有」という概念』 - 基本読書
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    myogab 2023/01/08
    財産私有を否定する共産主義~て話?
  • 運動不足な読書家、ゲーマーはエアロバイクを漕ぐべし - 基本読書

    アルインコ(ALINCO) フィットネスバイク AF6200 見やすい大型液晶メーター エアロマグネティック 8段階負荷調節 テレビで紹介された 静音 サドル調整 組立簡単 心拍測定 簡単移動 タブレットトレー アルインコ(Alinco)Amazon今年買ってよかったもの記事でも書こうかなあと思ったのだけど、自分の場合これは一択(エアロバイク)しか存在しなかったので、むしろエアロバイク普及記事を書こうと突如思い至った。とにかくこれはよかったので、今更感もあるが、運動できない/したいと悩んでいる人、特に読書家やゲーマーにオススメしたい。何しろ、これなら運動しながら読書ができるし、ゲームだって(対戦系ゲームは難しいが)できるし無論のことゲーム配信や映画やドラマを見ることだってできるのである。 なぜ運動しようと思い立ったのか そもそもなぜ運動しようと思い立ったのか。その流れを最初に書いておくと、

    運動不足な読書家、ゲーマーはエアロバイクを漕ぐべし - 基本読書
    myogab
    myogab 2022/12/14
    充電器としてなら欲しい。災害時用にも。
  • 資金洗浄し放題になると何が起こるのか──『クレプトクラシー資金洗浄の巨大な闇―世界最大のマネーロンダリング天国アメリカ』 - 基本読書

    クレプトクラシー 資金洗浄の巨大な闇: 世界最大のマネーロンダリング天国アメリカ 作者:ケイシー・ミシェル草思社Amazonこの『クリプトラシー資金洗浄の巨大な闇』は、米国でこれまで行われてきた資金洗浄の実態について書かれた一冊である。僕のような一般市民からすれば資金洗浄、マネーロンダリングと言われても一部の汚いカネを持った富裕層はそういうことを演る人もおるんやろなぐらいの認識で、特段それについて深く考えたり、問題に思ったことはなかったが、書を読むとなかなかに被害の大きい行為であることがわかる。 副題に「世界最大のマネーロンダリング天国アメリカ」と入っているように、書の事例はアメリカのみなので(資金洗浄を行いたい日人も出てこない)日人読者からすれば距離のある話ではあるが、アメリカでいかにマネーロンダリングが盛大に行われてきたのか。それを許してきた司法のシステム、抜け穴とは何なのか。

    資金洗浄し放題になると何が起こるのか──『クレプトクラシー資金洗浄の巨大な闇―世界最大のマネーロンダリング天国アメリカ』 - 基本読書
    myogab
    myogab 2022/09/10
    統一協会問題は、掘れば資金洗浄も出てくるだろうと考えている。安倍政権下での名称変更問題以前に、小泉政権による企業制度改革(1円起業)からして、政治が犯罪を助長させてきたのだろうと考えている。他人事でなく…
  • アルゴリズムを闇雲に信じることがないように、その限界を認識する──『アルゴリズムの時代 機械が決定する世界をどう生きるか』 - 基本読書

    アルゴリズムの時代 機械が決定する世界をどう生きるか (文春e-book) 作者:ハンナ・フライ文藝春秋Amazonグーグル検索をした時、Facebookをみたとき、ECサイトで「おすすめ」商品が表示される時──我々はいま、日常のあらゆる側面でアルゴリズムと接している。近年アルゴリズムはインターネットの中だけではなく、たとえば自動運転車とか、たとえば犯罪予測、国民の信用スコアの計算など、様々な側面で猛威をふるいだしている。 書『アルゴリズムの時代』(原題『HELLO WORLD: How to Human in the Age of the Machines』)は、そうした状況に対して、アルゴリズムが実際どう使われていて、どの程度信用に足るものなのかを複数分野に渡って紹介していく一冊である。単純にアルゴリズムにはこんなこともできる! とかあんなこともできる! とその利点をずらずらと羅列し

    アルゴリズムを闇雲に信じることがないように、その限界を認識する──『アルゴリズムの時代 機械が決定する世界をどう生きるか』 - 基本読書
    myogab
    myogab 2021/08/27
    「アルゴリズムを信じる」の意味が判らん。例えば「論理を信じる」と言われても「どんな?」としかならん。ブラックボックスな判定機能~ってんなら、AIでも占卜でも懸念は同じ。
  • なぜ経済学者は信用されないのか?──『絶望を希望に変える経済学 社会の重大問題をどう解決するか』 - 基本読書

    絶望を希望に変える経済学 社会の重大問題をどう解決するか (日経済新聞出版) 作者:アビジット・V・バナジー,エステル・デュフロ発売日: 2020/04/17メディア: Kindle版2019年にノーベル経済学賞を受賞したバナジー・アビジット・Vとデュフロ・エステルによって書かれた「現代の経済学の信頼性を回復」させようとするノンフィクションである。先日発表されたビル・ゲイツによる「この夏おすすめの5冊」にも選ばれていた一冊でもあり、読んでみたのだけれども、これが非常におもしろい。 今の経済学というのは市民に対する信頼性を欠いていて、市民は経済学者のことなど信じていない、という問題設定のところからして「たしかに」と笑いながら納得してしまう。実際、イギリスのEU離脱に伴う国民投票において、イギリスの経済学者たちはこれがいかに不利益をもたらすかを説明し続けたが、ほとんどの人はいうことに耳を貸さ

    なぜ経済学者は信用されないのか?──『絶望を希望に変える経済学 社会の重大問題をどう解決するか』 - 基本読書
    myogab
    myogab 2020/05/25
    (暗黙の)前提条件があって成立してる理論を、前提を外れて過剰適用させれば破綻するのは自明よね。経済学者全般を信用しない訳ではないが、経済学を振りかざす人間に詐欺師同然な者が多いのもまた現実で。
  • 我々は実際には「何を」みているのか──『ヒトの目、驚異の進化:視覚革命が文明を生んだ』 - 基本読書

    ヒトの目、驚異の進化 (ハヤカワ文庫NF) 作者:マーク・チャンギージー発売日: 2020/03/05メディア: 文庫このマーク・チャンギージー『ヒトの目、驚異の進化』は、ヒトの目にひそむあまり知られていない4つの力について解説する視覚科学についての一冊である。もともとインターシフトから単行が2012年に出ていたものの文庫化(原著は2009年)なのだけれども、担当編集者氏のTwitterでの告知がバズってよく売れているようだ。 表紙は印象的だし、帯陣も8年前の単行の文庫化とは思えないほどに豪華、そして内容は今でも十分におもしろいので、それもよくわかる。とはいえ最初はそれ(文庫化)に気が付かず、読んでいる最中に「なんかここに書いてある内容ほとんど知ってるなあ」と思いながら読んでいたんだけど、単に単行刊行当時読んでいただけだった。記事も書いているけれど、せっかく読み返したのでもう一度ご紹

    我々は実際には「何を」みているのか──『ヒトの目、驚異の進化:視覚革命が文明を生んだ』 - 基本読書
    myogab
    myogab 2020/03/05
    脅威? どれも常識的なコトかと…。
  • 神的存在を人格化せずにはいられないのはなぜなのか──『人類はなぜ〈神〉を生み出したのか?』

    人類はなぜ〈神〉を生み出したのか? (文春e-book) 作者:レザー・アスラン出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2020/02/10メディア: Kindle版人類はなぜ神を生み出したのか。神話の中にいる神はたいていの場合人間形態で、超越的な力を持っていながらも同時に歪みもあれば洗練されてもいない実に人間的な存在として描かれていることが多い。とはいえ、神を人間を遥かに超える能力を持って場合によってはこの世界を創造したりしなかったりした超常的な存在だと考えれば、もっと抽象的でもやもやとしている存在であってもおかしくなさそうである。 なぜ、神は今のような形で我々によって作り出されたのだろう? 我々は神をどのような理由で作り出したのだろう? 人類の生存上理にかなっていたからなのか? それとも、偶然に生まれえたのか? たとえば、ドイツの哲学者ルートヴィヒ・フォイエルバッハは、〈神〉概念が成功し

    神的存在を人格化せずにはいられないのはなぜなのか──『人類はなぜ〈神〉を生み出したのか?』
    myogab
    myogab 2020/02/20
    「ヒトは模倣する動物だから」
  • 自由は国家の成立過程の中で、どのように獲得されるのか──『自由の命運:国家、社会、そして狭い回廊』 - 基本読書

    自由の命運 上: 国家、社会、そして狭い回廊 作者:ダロン アセモグル,ジェイムズ A ロビンソン,Daron Acemoglu,James A. Robinson出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2020/01/23メディア: 単行自由の命運 下: 国家、社会、そして狭い回廊 作者:ダロン アセモグル,ジェイムズ A ロビンソン,Daron Acemoglu,James A. Robinson出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2020/01/23メディア: 単行この『自由の命運 : 国家、社会、そして狭い回廊』は、『国家はなぜ衰退するのか』で、豊かな国と貧しい国の分かれ目となるのは、国の中にある政治・経済上の「制度」なのだ、と膨大な国の歴史・発展過程を計量的な実証研究を通して導き出していったダロン・アセモグルアンドジェイムズ・A・ロビンソンによる最新作である。 作においてテ

    自由は国家の成立過程の中で、どのように獲得されるのか──『自由の命運:国家、社会、そして狭い回廊』 - 基本読書
    myogab
    myogab 2020/02/11
    封建国家が民主制へ移行した理由は、共に官僚国家であれば、安易に君主豹変されかねない不安定な権力状態より、変化が緩慢で操縦し易い民主制の方が都合が良いからだ。と考えている。自由の担保はそのリスクヘッジ。
  • デジタルデバイスで読むことで「深い読み」は損なわれるのか?──『デジタルで読む脳 X 紙の本で読む脳 :「深い読み」ができるバイリテラシー脳を育てる』 - 基本読書

    デジタルで読む脳 X 紙ので読む脳 :「深い読み」ができるバイリテラシー脳を育てる 作者:メアリアン・ウルフ出版社/メーカー: インターシフト (合同出版)発売日: 2020/02/06メディア: 単行文字を読む時、その時脳の中では何が起こっているのか。また、文字を読み込んでいくことで、脳はどのように変化していくのかといった読むこと✕脳科学について書かれた『プルーストとイカ―読書は脳をどのように変えるのか?』のメアリアン・ウルフの新作にして続編になる。テーマは書名にも入っているように「デジタル」だ。 デジタル──パソコンやスマホの画面で読むことは、紙ので文字を読むこととどのような違いがあるのか。注意力が欠けてしまうのか、はたまた増すのか? また、幼少期からデジタルで読むことに慣れていると脳はどのように変化するのか? 今幼少期の子どもを抱えている親の多くは「子どもにスマホやタブレットを

    デジタルデバイスで読むことで「深い読み」は損なわれるのか?──『デジタルで読む脳 X 紙の本で読む脳 :「深い読み」ができるバイリテラシー脳を育てる』 - 基本読書
    myogab
    myogab 2020/02/08
    そろそろ絶対的な経験値の差などは無い、紙と電子の読書経験が等価や逆転した被験者による研究データが取れる時代になってきている頃…かな。
  • なぜ人類は国家を作り、発展させられたのか?──『反穀物の人類史──国家誕生のディープヒストリー』 - 基本読書

    反穀物の人類史――国家誕生のディープヒストリー 作者:ジェームズ・C・スコット出版社/メーカー: みすず書房発売日: 2019/12/21メディア: 単行我々人類の大半は今は家畜を飼い、農耕を行い、足りない分を輸入することで定住生活を営んでいる。一般的に、そうやって定住して生活をすることは文明的であることの証である。なぜなら我々人類は、狩猟採集生活から、動植物の家畜化・作物化が発生し、そこから固定した畑での農業、定住に繋がったと思われているからだ。 だが、定住は動植物の家畜化・作物化よりもずっと早かったし、初期文明とされる農耕-牧畜文明の連合体が発生する4千年前には、飼いならしによる家畜化や作物化はすべて行われていたのである。つまり、人間は農耕の技術を得てから即、国家を作り始めたわけではない。その後長い年月をかけてようやく国家らしきものが成立しはじめたのである。国家を作り上げることで人間

    なぜ人類は国家を作り、発展させられたのか?──『反穀物の人類史──国家誕生のディープヒストリー』 - 基本読書
    myogab
    myogab 2020/01/14
    「トリックオアトリート」の風習に残るように、収奪か恭順かの二択を強いる存在が収穫シーズンに現れていた歴史の記憶。桜前線のように、奪う側は時間差で巡回すれば複数拠点をシマにできた。つまり財力の明瞭差が…
  • BIを導入したら本当に人は働かなくなるのか?──『みんなにお金を配ったら──ベーシックインカムは世界でどう議論されているか?』 - 基本読書

    みんなにお金を配ったらー―ベーシックインカムは世界でどう議論されているか? 作者: アニー・ローリー,上原裕美子出版社/メーカー: みすず書房発売日: 2019/10/11メディア: 単行この商品を含むブログを見るベーシックインカムという、最低限所得保障の考え方がこの世に存在する。簡単に説明すれば、一月3万なり10万なりを、制限をつけず全国民に配布しちゃいましょう、という考え方である。「え、毎月10万貰えたらメッチャ嬉しい、やったー!」と気分が沸いてくるが、実際には利点に関しても欠点に関しても様々な議論がある。 BIの想定される利点と欠点 たとえば、そもそも財源をどうするんだ、という問題がある。また、全国民に配分するということは、金持ちにも同様に配るわけなので、貧困者を狙い撃ちにしたほうがもっと効果的なんじゃない? 説もある。他にも、毎月10万も(仮に)もらえたとしたら、人々は働かなくな

    BIを導入したら本当に人は働かなくなるのか?──『みんなにお金を配ったら──ベーシックインカムは世界でどう議論されているか?』 - 基本読書
    myogab
    myogab 2019/10/15
    「高速道路を無料化すれば、人は高速を使わなくなる」「高速道路と同様に国道も全線有料化すれば、逆に渋滞は悪化する」みたいな理屈に見える→BIで働かなくなる/増税と支給をトントンにすればBIに膨大予算は要らん
  • 人間集団の大きな流れの物語──『人口で語る世界史』 - 基本読書

    人口で語る世界史 (文春e-book) 作者: ポール・モーランド出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2019/08/29メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る人口については、日においては最重要検討事項のひとつだろう。日の年齢の中央値は現在46歳。世界で最も高い部類で、米国より9歳も高い。1950年に20人に1人だった65歳以上の人数は、2005年には5人に1人。出生率は世界的にみても最低レベルで、どんどん人口減少と高齢化が進む、世界でも有数の先駆者だからである。 で、書はそうした人口的な観点から世界史を捉え直していく一冊である。人口は戦力的にも経済的にも重要だから、その変動をおうことで文明の発展、個人の生活の変化について、多くの部分の理由を説明することができるし、これがおもしろい。たとえばバラク・オバマの当選については、アメリカが非白人社会に向かっていなければ実現し

    人間集団の大きな流れの物語──『人口で語る世界史』 - 基本読書
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    myogab 2019/09/09
    過去の人口推計て、どの程度の精度なんだろね。当時の行政や教会の把握してた所属民はその社会の構成員全てではないもんだし。争乱の前の人口増の実体は割り増して考える必要がある気がする。戦乱の死傷者も丼勘定で
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