ドクターヘリとは、医師や看護師を乗せて傷病者のもとへ向かう救急医療用ヘリコプターのことである。 小池都知事は2020年の2度目の出馬の際に政策集「東京大改革2・0」を発表。そのなかで、街づくりの一環として「ドクターヘリの強化」を明記したのだ。 「かねてからドクターヘリ事業については都議会公明党が推進を働きかけてきました。小池氏は2期目の出馬に際し、公明党案を丸呑みし、自らの肝煎り政策として掲げるようになった。都のドクターヘリ事業は、杏林大学医学部付属病院が医師・看護師を派遣する『基地病院』となり、ヘリの運航は入札の結果、学校法人ヒラタ学園に委託された。現在は多摩地区などの西東京エリアのみで運航されています」(都政関係者) 大阪堺市にあるヒラタ学園 ©文藝春秋 ドクターヘリの就航から2年。都内の医療関係者は「小池政策は穴だらけ。このままでは救える命も救えなくなるのではないか」と危機感を募らせ