民間有識者でつくる「人口戦略会議」は24日、全国の市区町村のうち4割超にあたる744自治体が「消滅する可能性がある」との報告書を発表した。子どもを産む中心世代である20〜39歳の女性人口が2050年に半減し、人口減少に歯止めがかからないと指摘した。国や自治体の対策が急務だと警鐘を鳴らした。報告書は国立社会保障・人口問題研究所(社人研)の推計を基に、1729自治体・地域を大きく4分類した。20〜
【ニューヨーク=西邨紘子】米国のトップ大学の間で、入学選考に再び共通テストを取り入れる動きが広がっている。2020年の新型コロナウイルス流行時に受験と点数提出の義務を一斉に廃止したが、テストがないと貧しい家庭の学生ほど不利になる傾向がわかってきたためだ。教育機会と格差を巡る議論が再燃している。各大学ともコロナ対策で、20年から共通テストの点数提出を任意に切り替えていた。課外活動などテスト以外の
育児休業給付の受け取りを延長しようと落選狙いで保育所に入所申請する事例が相次いでいる。入所がかなわず休業を続けることが延長の要件のためだ。厚生労働省は復職の意思を確認できるよう新たに申告書の提出を求め、支給を厳格にする。待機児童の実態が見えやすくなる期待もある。「保育所に落選したいならこの園に申し込んでください」。都内のある自治体は、入所したくない意向を示した親に抽選倍率の高い園を紹介している
生涯にわたって子供を持たない人が2005年生まれの女性(23年に18歳)の場合で、最大42%に達すると推計されることがわかった。男性はさらに多く5割程度になる可能性がある。先進国でも突出した水準だ。子供を持たない人の増加は少子化による人口減少を招くだけでなく、家族による支え合いを前提とした社会保障制度にも変更を迫る。人口学では50歳時点で子供を持たない女性を「生涯無子」と見なす。男性は女性と比
厚生労働省が4日公表した国民生活基礎調査によると、子育て世帯の平均所得は2021年に785万円で、全世帯の平均所得(545.7万円)の1.4倍だった。収入が子供を持つかどうかの選択に影響する様子がうかがえる。65歳以上の高齢者世帯では318.3万円だった。高収入の家庭ほど子供を育てやすい、収入が少ないと子供を持ちにくいといった実態が浮き彫りになった。少子化は進んでおり、18歳未満の子供がいる世
若い世代で「子供を持つことを希望しない」という無子志向が強まっている。そうした個人の選択を尊重すると、自然に国家としての人口は減少していく。そうなるのは避けられないのか。集団の意思決定に詳しい慶応義塾大学の坂井豊貴教授に話を聞いた。――マルサスが18世紀末に人口抑制を唱えるなど、人口問題は経済学者にとって大きなテーマです。増加するのが望ましいと考えますか。「増加そのものは良いとも悪いとも言い
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