鍋島騒動(なべしまそうどう)は、肥前佐賀藩で起きたお家騒動である。 戦国時代、この地を支配していたのは龍造寺氏であったが、家臣だった鍋島直茂・勝茂親子が権力を持ち、鍋島勝茂が初代佐賀藩主となった。 佐賀藩成立時に発生した龍造寺家と鍋島家の間の権力闘争は「鍋島騒動」と呼ばれ、この騒動をモチーフに化け猫が登場する歌舞伎演目と講談が創られ大ヒットし、当時の人々にはあたかも実際の出来事として記憶に刻まれた。 化け猫騒動こと鍋島騒動について調べてみた。 騒動まで 天正12年(1584年)、沖田畷の戦いで肥前の国主・龍造寺隆信が敗死、後を継いだ龍造寺政家が病弱であったため、実際にこの地を治めたのは隆信の義弟で重臣だった鍋島直茂(なべしまなおしげ)であった。 天正18年(1590年)、豊臣秀吉の命で龍造寺政家は隠居となり、家督は嫡男・高房が相続した。 秀吉は高房に所領安堵の朱印状を与えたが、鍋島直茂にも