大竹 剛 日経ビジネス記者 2008年9月から2014年3月までロンドン支局特派員。2014年4月から東京に戻り、流通・サービス業を中心に取材中 この著者の記事を見る
セブン-イレブンのおにぎりは、年間10億個を販売する看板商品だ。 2001年に取り組んだ「こだわりおむすびプロジェクト」では、 目標とする「おいしさ」の基準を数値で共有する開発手法を確立した。 現在のチームMD(マーチャンダイジング)にこの手法が生かされる。(文中敬称略) <日経情報ストラテジー 2006年1月号掲載> プロジェクトの概要 セブン-イレブンの看板商品であるおにぎりは、ここ数年で大きく変容を遂げた。その発端が、2001年春に発足した「こだわりおむすびプロジェクト」。価格訴求から価値訴求へと政策を大きく転換し、従来の2倍に相当する200円という高級おにぎりの開発がスタートした。 メーカーと共同で独自商品を開発する「チームMD(マーチャンダイジング)」はセブン-イレブンが得意とするところだが、こだわりおむすびプロジェクトは別動隊として立ち上がった。プロジェクトの中心となった人物が
「成長」にあえて背を向けている企業がある。この会社が重視しているのは従業員の幸せと企業の永続。そして、それを実現するために持続的な低成長を続けている。人事制度は終身雇用の年功賃金。地域社会への投資も惜しまない。それでいて、10%を超える高い利益率を維持している。 私たちの足元は経済危機に揺れている。強欲の虜になったグローバル資本主義はバブルを膨らませ、金融危機を引き起こした。今の経済危機は強欲がもたらした1つの末路とも言える。であるならば、この会社の生き方は、危機後の資本主義に、そして企業経営に、1つのヒントを与えるのではないだろうか。 48年という長きにわたって増収増益を続けた企業がある。本社は長野県伊那市と、決して地の利に恵まれているわけではない。しかも、扱っているのは「寒天」という地味な成熟商品だ。にもかかわらず、1958年の創業以来、階段を上るように、一段一段、着実に成長してきた。
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