水槽で泳ぐ信州サーモンの稚魚。人為的に病気に感染させ、耐病性の高い親を見つけ出す=安曇野市の県水産試験場 県水産試験場(安曇野市)は来年度、病気に強い信州サーモンの開発に乗り出す。DNA解析で親子関係が分かる高性能機器を新たに導入。病気に強い稚魚のDNAを調べることで、耐病性のある遺伝子を持った親を選抜し、病気に強い親同士をさらに交配して生産の安定化を図る。 同試験場が開発した信州サーモンは、ニジマスと欧州原産のブラウントラウトを交配した養殖魚。信州オリジナルの品種として県が普及に力を入れている。独自のバイオ技術により親から生まれる信州サーモンはすべて雌となるが、卵を産まない。卵に栄養を割かれないため大きく育ち、肉質が良くなる一方、一代限りのため病気に強い系統を残せない欠点があった。 同試験場は、ニジマスなどのマス類は病気に強い親同士を交配すれば、子の世代も病気に強くなる点に着目。これ