文化庁の「日本遺産」に25日、木曽郡6町村と塩尻市の「木曽路はすべて山の中〜山を守り山に生きる〜」が認定された。木曽谷の山林の文化や暮らしの全体が「日本の文化・伝統を語るストーリー」と評価された。昨年の第1弾には同郡南木曽町が「妻籠宿と中山道」を申請したが選ばれず、地域を広げ、内容を充実して認定につながった。 第1弾で認められなかった後、南木曽町教委などは文化庁に改善点を尋ね、「もっと広い範囲で考えた方がいい」と助言を受けたという。県教委や県木曽地方事務所も協力し、内容を詰めてきた。森林文化の多様さや御嶽登拝などを盛り込んだ。 「うれしい。地域の森林や景観、集落が宝だと自信を持ってPRできる」。南木曽町の住民組織「妻籠を愛する会」常務理事の藤原義則さん(68)は今回の認定を受け止める。 同町は2006年、妻籠宿を含む重要伝統的建造物群保存地区と中山道などを世界遺産の国内暫定リストへ記
文化審議会(宮田亮平会長)は13日、諏訪郡富士見町落合の坂上(さかうえ)遺跡から出土した縄文時代中期の土偶を重要文化財に指定するよう下村博文文部科学相に答申した。県内出土の土偶が単体で国文化財に指定されるのは、ともに茅野市出土の国宝で、1995年に指定された「縄文のビーナス」、昨年8月の「仮面の女神」に続き3体目となる。 坂上遺跡の土偶は、農道整備に伴う1974(昭和49)年の発掘調査で、約4500~4000年前の墓の跡とみられるくぼみから見つかった。高さ23センチ。両腕を広げ、空を仰ぎ見るような姿が特徴だ。両脇の下から腰、腹、尻にかけては細密な文様が描かれている。2006年に町文化財に指定。同町の井戸尻考古館が収蔵している。 文化審議会は「造形が優れ、保存状態も良好で、縄文時代中期の土偶として貴重」と評価した。近く答申通り指定される。 県教委によると、県内の考古資料の国宝は「縄文の
伊那市は6日、市内を映画やドラマの撮影地にした脚本家三谷幸喜さんに市芸術文化大使を委嘱した。コメディー作品を多く手掛ける三谷さんは、市を通じて「伊那市のために全身全霊を尽くして頑張りたい。伊那市に骨をうずめる覚悟でいます(まだまだ先のことですが)」とコメントした。 三谷さんが監督した昨年10月公開の映画「ステキな金縛り」は、深津絵里さん演じる弁護士が、証人としての出廷を頼むために落ち武者の幽霊(西田敏行さん)を訪ねる場面を同市高遠町三義で撮影。同11月にWOWOWで放映されたテレビドラマ「short cut」は同市長谷の秋葉街道で撮った。いずれも市職員らの伊那谷フィルムコミッションが誘致に関わった。 この日は白鳥孝市長が、東京で舞台の稽古中の三谷さんを訪ね、委嘱状や大使の名刺100枚を手渡した。委嘱期間は2015年3月末まで。市長は「映画や舞台などさまざまな場面を通じて伊那市の魅力を発
深い谷に囲まれた遠山郷に神々が舞い降り、昼夜にわたって人々と交わる。飯田市南信濃、上村両地区に伝わる国重要無形民俗文化財「遠山の霜月祭り」が1日、同市南信濃中立(なかだち)の正一位稲荷(いなり)神社を皮切りに始まった。15日まで、昨年と同じ数の9神社で祭事が繰り広げられる。 日中に八百万(やおよろず)の神々に湯を献じる「湯立て」では、氏子が社殿中央の湯釜を囲み、お囃子(はやし)に合わせて舞ったり、神楽歌を歌ったり。夜のとばりに包まれると祭りはさらに盛り上がる。午後9時半、てんぐの形相の面(おもて)「大天狗(だいてんぐ)」を着けた神職「禰宜(ねぎ)」が釜の湯を素手で勢いよくはじくと、興奮も最高潮に達した。 霜月祭りは太陽の力が衰える旧暦11月(霜月)、生命力の再生や五穀豊穣(ほうじょう)などを願う湯立て神楽。過疎化による担い手不足の悩みは続くが、住民の深い信仰がことしも伝統行事を支える。
上田市別所温泉の国宝・安楽寺八角三重塔の屋根の全面ふき替えが終わり、9日、完成を祝う法要が営まれた。6万枚余りのサワラ板をうろこ状に重ねた「こけらぶき」の真新しい屋根が、秋の陽光を受け輝いた=写真。 八角三重塔の屋根の全面ふき替えは1951(昭和26)年以来、60年ぶり。6月から作業を進めてきた。縦33センチ、横9センチ、厚さ3ミリの板を3・3平方メートル当たり約千枚ずつ使い、頂上に飾る相輪も取り外してさび止めを施した。総事業費は約3500万円。 法要では、工事期間中に境内の伝芳堂に安置していた大日如来像を塔内に戻し、若林恭英住職(59)らが読経をしながら塔の周囲を回った。 三重塔は鎌倉時代末期の建立とされ、52年に松本城(松本市)とともに県内で初めて国宝に指定された。 11月10日(木)の県内ニュース カワムツ、飯伊で分布拡大 生態系変わる可能性も(11/10 07:56)県山岳協
諏訪市諏訪1の三村貴金属店で、大正時代の諏訪湖周辺を写した航空写真9枚が見つかった。上諏訪、下諏訪両駅周辺や製糸工場が立ち並ぶ岡谷市内の当時の街並みが写っている。市博物館(中洲)でも同時期の航空写真を数枚所蔵するが、見つかった写真は冬場の撮影で、積雪によって建物と道路の境がよく分かり、同館では「当時の街の発展を知る上でとても貴重な史料」とみている。 同店社長の三村昌暉(まさてる)さん(63)によると、2年前に自宅の蔵の整理をした際、箱の中から縦15センチ、横20センチの古いアルバムを見つけた。表紙に「大正12、13年上スワ、下スワ、岡谷上空航空写真」と書かれ、箱の中に鍛金作品の下絵が一緒に入っていたことから、鍛金家だった祖父・昌三郎さん(1885~1968年)の持ち物と分かり、保管してきた。 今月上旬、諏訪市制70周年の記念冊子の材料になる史料を探していた市博物館の亀割均館長が店を訪れ
JR東海がリニア中央新幹線整備に向け、今後公表する県内分の概略路線案(幅3キロ)に、重要伝統的建造物群保存地区に指定されている木曽郡南木曽町の妻籠宿一帯(1200ヘクタール余)の南部が含まれていることが8日、分かった。岐阜県内の中間駅設置場所とされる中津川市西部に向け、恵那山(2191メートル)周辺のもろい地質を避けるため、同町、同市境の馬篭峠付近を通るためだ。 同社は各地域と意見交換を進めている県内の中間駅、路線案は示していないが、7日、改正環境影響評価法に準じて作成した環境配慮書は公表。路線案選定に当たり、地形・地質や環境面などの制約条件に配慮する方策を示しており、妻籠宿一帯については「影響をできる限り小さくするよう配慮する」とした。 配慮書によると、約20キロの長大トンネルで通過する南アルプスは、比較的標高の低い稜線(りょうせん)を選び、塩見岳(3046メートル)と荒川岳(314
北安曇郡池田町広津の栂ノ尾地区から持ち去られた県宝「木造毘沙門天(びしゃもんてん)立像」とみられる仏像が発見されたことが、地元関係者の話で19日、分かった。関係者によると、大町署から連絡があったという。発見された仏像は外見が県宝とよく似ており、目立って壊れた部分はなかったという。 大町署は発見の時間や場所、経緯について「捜査中なのでコメントできない」としている。本物かどうか、近く専門家が確認するとみられる。 毘沙門天像はヒノキ材の一木造りで高さ112センチ。平安時代後期の作とされ、1977(昭和52)年に県宝指定された。今月10日午後1時ごろにお堂からなくなっているのに住民が気付き、町教委を通じて同署に届けていた。広津では2005〜8年に計37体の仏像が盗難に遭っている。 2月20日(日)の県内ニュース 県議の報酬「高い」7割 統一地方選へ県民世論調査(2/20 09:00) 地デジ
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く