生誕から120年以上経った今でも沢山の人々に影響を与え続けている宮沢賢治。『銀河鉄道の夜』や『注文の多い料理店』といった童話作品で知られている彼ですが、詩人としての側面は意外と知らない人もいるのではないでしょうか。今回は、そんな宮沢賢治の美しい詩を紹介していきます。 宮沢賢治はその生涯で2冊自費出版しました。今でもたくさんの人に愛される童話作品が収録されている『童話集 注文の多い料理店』は彼の描いたイーハトーブの豊かな世界が描かれています。そして、もうひとつの『心象スケッチ 春と修羅』では、彼の内面的な葛藤が描かれています。中原中也などに強い影響を与えたと言われるこの詩集、実は映画「シン・ゴジラ」の冒頭に登場し、ゴジラ誕生の謎を解く重要な鍵としての役割を持ちます。まず最初に紹介するのは、様々な人に影響を与え続ける『心象スケッチ 春と修羅』の序文です。 1.自らを青い照明だとした賢治と心象ス